上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

万博中国館(4):国之瑰宝-兵馬俑始皇帝銅馬車

2011年02月28日 06時02分56秒 | 上海街角スナップ
銅馬車は1980年に2台発見されました。


実際の1/2の大きさですが、破損がひどく3000点ある部品を8年かけて修復したそうです。
日本の弥生時代の初め頃に、中国はこれだけの工芸技術を持っていたわけですね。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


万博中国館(3):智慧的長河-清明上河図

2011年02月27日 06時58分32秒 | 上海街角スナップ
色々な意見があって、今回は宋代以上に繁栄した江南「蘇州城」を描いた遼寧省博物館所蔵の明代仇英版「清明上河図」を参考にしたようです。
従って描かれた河は北京-杭州間の「京杭大運河」だと思われますが、現在の蘇州市の東にそれは流れています。

明代の精密な蒔絵を100倍に再現するために、横128m縦6.5mという巨大スクリーンが用意されました。


スクリーンのその絵はCGとは思えないほど、手書きの質感を表現しています。

この絵の中の登場人物は2000人だそうで、それらや動物は全て動いています。


一体どれだけの人手と時間を費やして完成したのでしょうね。

駱駝の隊商がやって来て、蘇州城の城門をくぐって行きます。


CGですがその芸術的価値は現代中国が創造した「国宝」と言ってもいいでしょう。

河を行き来する船や波間も精密に揺れ動いているのです。



しかも原画には無いであろう夜景が再現されています。


上映時間はわずか昼夜5分ずつほどの時代絵巻を見るために、万博開催時には毎日何時間もの行列ができたそうです。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


万博中国館(2):歳月回眸-1978年-2008年

2011年02月26日 06時08分46秒 | 上海街角スナップ
映像には台詞はまったく無く、中国発展への賛美と、四川大地震の時の国民の連帯を感動的に描いていました。

1978年から2008年まで30年間の上海家庭の茶の間の変遷を展示しています。


1978年の石庫門住宅にはまだTVが無く、ラジオが茶の間の中心のようです。

1988年には白黒TVと電話機が出現しています。


電気冷蔵庫と足踏みミシン、床にはブリキのおもちゃが場所を占めています。

1998年にはカラーTVとオーディオ機器、勉強机にはデスクトップPCパソコンがあります。


おもちゃはラジコンカー、父親と男の子はサッカーの応援に夢中です。

2008年には高級マンションのリビングで、薄型TVのオリンピック放送を観賞しています。ロボットクリーナーや空気清浄機もあります。


本箱にはデジタルフォトフレーム、食堂にはノートPCがあります。

回眸:huimou=振り返ってみる

1978年は文革の混乱が収まった頃で、30年間の変化は日本の戦後60年間に匹敵しますね。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


万博中国館(1):未来の優秀歴史建築

2011年02月25日 06時43分38秒 | 上海街角スナップ
遠くから見るとそれほど大きくは見えませんが、内部は12階建てになっています。



12階から降りる回廊から見える北側の風景。黄浦江の対岸は旧市街の浦西地区です。

 

正面の円形の建物は永久保存される「世博文化中心」で、劇場やスケートリンクもありイベント会場として利用されるようです。

西側の風景。


地下鉄駅から黄浦江へ続く「世博軸」も保存されます。

南側の風景。


午前中、近郊からの団体旅行の観光バスが次々に到着します。

8階から3階部分のテラスへ一気にエスカレーターで降りてきます。



人の大きさと比較すると、複雑に組まれた柱の大きさがよく分かりますね。



中国的な意匠と現代的な直線が融合した、優れた建築デザインだと思います。



開業済みの地下鉄8号線の駅が完成すれば、ターミナルビルになるようです。



にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(10):徐家匯天主堂

2011年02月24日 06時50分48秒 | 上海優秀歴史建築
1910年に竣工した上海最大のカソリック教会は高さ60mの尖塔を持ち、周りの高層建築に引けを取りません。



この日は「世界遺産の日」のため上海の歴史遺産が一部開放され、スタンプ・ラリーのように巡ることができました。



2500人を収容できる礼拝堂は奥行き79m、幅28mあるそうです。



尖塔は文革時に破壊されましたが、1985年に修復されました。



文革当時様子を書いた文献によると、教会内部の文物は広場で燃やされ、その火は3日間も燃え続けたとか。


貴重な歴史的文物の多くが灰となってしまったのかもしれません。

2008年6月15日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(9):聖ヨゼフ教会堂

2011年02月23日 06時41分15秒 | 上海優秀歴史建築

聖ヨゼフ教会堂は1861年、最初のフランス領事館があった場所に建設されました。



この土地は清国政府がアヘン戦争の賠償としてイエズス会へ提供したものでした。



現在は小学校として利用されているようですが、少し古い資料では文革時に中段されていたものが、1981年より宗教活動を再開したとあります。



生徒達にとっては学校の講堂が「教会建築」というのも自慢でしょうね。



優秀歴史建築に指定されています。



2008年3月18日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(8):ユダヤ教会-摩西会堂旧址

2011年02月22日 06時19分15秒 | 上海街角スナップ
摩西会堂はロシア系ユダヤ人が1902年に協会を組織し会堂を建てましたが、手狭となり、1927年ごろにこの地に新会堂を建築しました。



その後大量に訪れたドイツ系ユダヤ難民の会合場所に使用されたそうです。



現在は虹口区が出資し改修され、ユダヤ人の記念館として一般に開放されています。



内部はボランティアの上海人大学生が英語と中国語で案内してくれました。



1993年に或る一人のアメリカ人がここを訪れました。


彼はユダヤ難民として少年期の10年間をこの地域で過ごし、戦後アメリカへ渡って後に財務長官となりました。

近くの霍山公園に残る旧日本軍ユダヤ難民隔離区の記念碑。



2008年1月24日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(7):ユダヤ教会-西摩路会堂

2011年02月21日 06時05分53秒 | 上海優秀歴史建築
1920年、サッスーンの3代目ジェイコブ(ヤコブ)・サッスーンが亡き妻・レイチェルのために建設しました。


エルサレムに向けて建てられた会堂には、当時上海に住んでいた700人のユダヤ人達が一同に会せたとか。

会堂が完成する直前にジェイコブ・サッスーンは上海で没したそうです。


1932年からは上海ユダヤ人小学校として利用されました。

以上2008年2月21日撮影

虹橋路の宋慶麗公園には、彼の一族の質素な墓が今でも残っています。


2007年12月25日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(6):白い教会-董家渡路天主堂

2011年02月20日 06時43分12秒 | 上海優秀歴史建築
中華路から黄浦江に向かう董家渡路の下町の商店街を通り過ぎると、左手に突然場違いな建物が出現します。



通りの反対側の古い住宅は撤去され、万博用の広い駐車場になっていました。



今日は門が閉まっていましたが、ミサが行なわれる日曜日などは礼拝堂に入れるようです。



1853年と言うと、上海開港からちょうど10年目です。


租界の外のこの場所に建てられたのは、中国人に布教するためだったのでしょう。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(5):紅礼拝堂-英国国教会

2011年02月19日 06時28分03秒 | 上海優秀歴史建築
2008年頃から大改修が行なわれていました。


改修が終わったのか、昨年末のクリスマスの時は内部に灯りが灯っているのがバスから見えました。

以下は2008年に撮影した改修中の様子。


1893年に増設された鐘楼の尖塔は文革時に破壊されたままでした。

ちょうど春節時期で工事が休みでしたが、警備員に頼んで構内に入れてもらいました。



赤レンガと黒レンガがたくみに配置されています。



内部の構造も見ることができました。



設計図などは租界工部局に保管されていたのでしょうか。



復元にも多大な費用と労力が必要ですね。


改修後の内部を撮影してみたいものです。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(4):慈修庵-尼寺

2011年02月18日 06時09分52秒 | 上海優秀歴史建築
冬の光が、祈りの場所に優しく差し込んでいました。



上海の宗教建築は文化大革命の時に否定され、殆ど破壊されつくされたようです。



貴重な人類の文化遺産がどれだけ灰となってしまったでしょうか。



また、平和な時代が来てこうして復興されました。



人類の長い歴史の中で、宗教は時として何度も迫害を受けたのでしょう。


優秀歴史建築に指定されています。
2008年2月24日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村


上海の宗教建築(3):文廟-孔子廟

2011年02月17日 06時48分19秒 | 上海街角スナップ
旧上海城の城壁跡の環状線を時計に例えると、上海文廟はちょうど8時の辺りに位置します。



恐らく日本の天神様のように、受験前には学生で混んでいることでしょう。



普段は訪れる観光客も少なく、ひっそりとしています。



裏手には図書の問屋が密集しており、書籍愛好家には興味あるかも。



入場料は必要ですが、書道愛好家などには興味ある古い石刻書などの展示もあり、ゆっくりと閲覧することができます。



にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村



上海の宗教建築(2):清真寺-イスラム教寺院

2011年02月16日 06時17分01秒 | 上海優秀歴史建築
広州や福建省泉州は海のシルクロードの基点だったので、イスラム教寺院が現存しているようです。



現在でも宗教活動が行なわれているようです。



女性専用の礼拝所のようです。



優秀歴史建築の指定を受けています。



裏手に回ると「上海イスラム教協会」の看板の建物があります。


2008年2月16日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村



上海の宗教建築(1):旧ロシア正教教会

2011年02月15日 06時58分42秒 | 上海優秀歴史建築
葱坊主のような尖塔がロシアの典型的な教会建築です。


既に宗教活動は行なってなく、使用されずに保存されていましたが、最近また改修が終わったようです。

内部は見れませんが、中央の尖塔の内部はドーム天井になっており、壁画が施されているとか。



隣の公園からの眺めは上海とは思えません。



優秀歴史建築の指定を受けています。


1901年に建築された閘北区の教会が1932年の上海事変で日本軍に破壊され、1932-1934年にここに再建されました。
2008年2月15日撮影

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村

旧英国租界の目抜き通り:南京西路-陜西北路付近

2011年02月14日 06時26分34秒 | 上海街角スナップ
南京路は旧英国租界の目抜き通りで、淮海中路の北側に外灘から静安寺まで走っています。

高級な料理店や商店が多く、落ち着いた雰囲気ですが、旧フランス租界の目抜き通りだった淮海路とはまた趣が異なります。


旧租界当時に建築された物件もまだまだ活躍中ですが、このビルの1階には景徳鎮の売り場があります。

最近は香港資本の大型不動産物件が目立ちますね。



しかし、表通りの裏にはまだ立派な石庫門住宅が残っています。


こんな繁華街の近くに一度は住んで見たいと思っていますが。。。

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ にほんブログ村 写真ブログ 海外風景写真へにほんブログ村