自分とのおつきあい

誰でも通る道だけど通ってみないと判らない事。
それは老化。

肉体の衰えはある程度予想がつくので心の準備が出来るのですが、
脳の老化は外からは判らないので想像がしにくい。
ある日突然自分の脳が劣化しつつある事に気づくのです。

記憶力が低くなるんだな。

若い頃はテレビを見ながら本を読んで更に宿題をやるなんて普通にやっていたのに、
今はとても考えれません。
やったとしても頭に入らないです。

今も頭の回転は昔とそんなに変わっていないと思います。
たぶん昔は一瞬で記憶ができたので、宿題考えた後はノートに書くのは作業時間なので
その間は本の内容を追って、目の端と耳でテレビの内容を入力していたんだと思います。
そしてそれが頭からこぼれない！
こんな神業をやっていたのだろうかと今の自分からはとても信じられない。

最近やばいなと感じたのは、完全暗譜したはずの曲を半年位弾いてなかったら弾けなくなっていた事。
覚えが悪くなっている事は何年か前より自覚しているのですが、記憶の定着も昔みたいに確実なものではなくなっている事は結構ショックでした。

しかし嘆いても仕方ないことです。
昔の栄光は忘れて、今と衰え行く未来の自分を踏まえてつきあってゆく事が大切かな。
こんな事簡単にできていたはずなのに！
と、いらついたり未来に不安を感じるより、簡単に身につかないからこそ身についた時の感動を味わう事が出来ると考えればよいのです。

知識の全くない分野の勉強や習い事を中年以降に始めた時は、
上達具合を人と比べるのではなく、１ヶ月前、１年前の自分と比べる事が大事。
幸せは他人に見せるものではなく自分で感じるものですから。

ただ、老化はどんどん進むのであまりゆっくりしている暇はないな。
チェロを練習する時間がもっと欲しい今日この頃・・・。



そうそう。小学校に貼られていた標語を思い出しましたよ。

「走るな！廊下。ゆっくり歩こう」

ごもっとも。