下町遊歩-大阪市北区：中津

Nakatsu, Kita Ward, Osaka City

さてさて、ワタクシは大阪市北区の中津にやって来たのでありますが
こういう下町は地図も持たずに彷徨い歩くのが一番楽しいのです。
この日は晴天ですから太陽の位置を確認しておけば東西南北を間違うことはありませんし
なんといっても梅田の高層ビル街を眺めることが出来るので、梅田の方が南になると思えば道に迷うことはありません。


阪急電車の高架下には人の住居がありました。ワタクシが生まれ育った大阪市生野区でもJR環状線や近鉄電車の高架下に
アパートなどがたくさんありました。住んでいる人は慣れているのかもしれませんが、１～２分おきに電車がやって来ます。
通過音も振動も相当なものがあると思うんですよ。夜なんて眠れるものなんでしょうかねぇ。


路地の奥に「中津荘」というアパートがありました。「○○荘」なんていうネーミングが今では懐かしいですね。


「悪いことをしたらバチがあたる」「真面目に頑張っていたら神様が見てくれている」…
そんなささやかな信仰が当たり前だった時代が幸せでした。そんな時代はもう戻ってこないでしょうね。


たばこ屋さんがあったのですが、その陳列棚を見てビックリ。なななんと、中でネコちゃんが気持ちよさそうに寝ておりました。
最初は置物かと思うくらい、ジッと動かなかったんですよ。


下町の路地裏には、無くなりつつある人と人のつながり、近所の付き合いが今でもあるんですよね。
ちょっとお節介なくらい他人の話に口をつっ込んでくるけど、情に厚く世話好きなおばちゃんがこういう場所には絶対にいるんですよね。


周囲には高層ビルがどんどん建設されています。そんな中で、このような下町が残ったのは奇跡のように思えます。


近い将来はこの中津も、無味乾燥な高層住宅が立ち並ぶ街に変わってしまうのかなぁ。


ワタクシはこれからも、たびたびこの町を訪れて、大好きな下町の光景を目に焼きつけ、写真に残しておきたいのです。
ではでは、中津を後にして、この日はもう一か所素敵な下町に向かうとしましょうね。

使用したカメラ：FUJIFILM X-T1


大阪という街には様々な顔があります。梅田や難波のような華やかな繁華街も大阪を代表する光景です。
でも私は、義理人情に厚く人と人が密につながっている下町の煩雑さ、猥雑さにこそ「大阪らしさ」があるように思うのです。
そう思うのは、私自身が大阪の下町で生まれ育ったせいかもしれませんね。


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