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地方創生はSDGs・CSR・環境経営で成功を

2020-08-10 17:20:40 | 地方創成

このブログは一般社団法人日本経営士会(AMCJ)の「環境経営士®」向けに発信しているメルマガを転載しています。メルマガの内容はSDGs、CSR、環境経営(マネジメントシステム)関連です。最近、AMCJは内閣府が進めています「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」の会員になり、分科会にも積極的に参加しています。
「環境経営士養成講座」は環境省等5省の環境人材育成認定講座で株式会社オルタナの推薦講座でもあります。詳細はhttps://www.compact-eco.com/
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SDGs・CSR・環境ニュース               
地方創生を成功させるには シリーズ⑮
「補助金におんぶ」は結局は成功しない?

●地方創生交付金・補助金等の申請は外部コンサルタントに丸投げしない
この丸投げについてホームぺージ(HP)に載っていますが、これらの交付金・補助金申請には当該自治体がどれだけ深く関わったかですが、7割強が申請書を外部委託しています。これでは成功がおぼつかない。
HP内容:
2019年度の地方創生関連予算(政府案)は3兆円近い。その内訳は、地方創生推進交付金1000億円、地方大学・地域産業の創生101.3億円、総合戦略等を踏まえた個別施策7668億円、まち・ひと・しごと創生事業費1兆円、社会保障の充実1兆994億となっている。
 地方自治を研究する公益財団法人「地方自治総合研究所」による調査で、2016年までにほぼすべての自治体で策定された総合戦略の7割超が、東京の企業など外部に委託され、受注額は21億円超に上っていたことが判明したというのだ。ビジネスジャーナルのHPより。

しかしこれだけの莫大な予算が投入されても地方活性化は成功していない。
このように様々な地域活性化分野で多額の税金が補助金として使われています。補助金とは地域で何かの取り組みを行うときに足りない資金を税金で補填することです。
地方創生に必要なのは「お金そのものでなく、お金を継続的に生み出すエンジン」です。
即ち税金を使う=「利益を出せない」事業ばかりだからです。
例えば商店街が国の予算を使って大手広告代理店などに外注して大規模なイベントをやったところで、一度やったらもう終わりです。

継続事業を企画できれば一度補助金を投じて、雇用を生み出し、利益が生み出されば、
税金も生きてきます。
内閣府の地方創生の考え方は上記の反省に立ち、最近の申請に対する採択は下記になりました。


「地⽅創⽣推進交付⾦の求める先駆性」の概要と、それぞれの観点 からの地⽅創⽣関係交付⾦の採択されやすい項目次の通りです。
●事業を進めていく中で、「稼ぐ⼒」が発揮され、事業推進主体 が⾃⽴していくことにより、将来的に本交付⾦に頼らずに、事業として⾃⾛していくことが可能となる事業であること。
●地⽅公共団体のみの取組ではなく、⺠間と協働して⾏う事 業であること。 また、単に協働するにとどまらず、⺠間からの資⾦(融資や 出資など)を得て⾏うことがあれば、より望ましい。
●単独の地⽅公共団体のみの取組ではなく、関係する地⽅ 公共団体と連携し、広域的なメリットを発揮する事業であること。
●単⼀の政策⽬的を持つ単純な事業ではなく、複数の政策を 相互に関連づけて、全体として、地⽅創⽣に対して効果を発揮する事業であること。 また、利⽤者から⾒て意味あるワンストップ型の窓⼝等の整備を⾏う事業であること。
● 事業を推進していく過程において、地⽅創⽣に役⽴つ⼈材の 確保や育成を⽬指すものであること。 育成された⼈材が起業や定住をし、新たな⼈材の育成や確 保に取り組む好循環が⽣まれることが望ましい。
詳細はHttps://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/pdf/senkusei_guideline.pdf

「地域活性化は政治・行政の仕事」ではありません。地方創生に必要なのは資金調達が可能な事業開発であり、民間が立ち上がって市場と真正面から向き合い利益と向き合って取り組むことです。

今回のニュースは長く地方創生に携わってこられた まちビジネス事業家木下 斎さんの「地方創生大全」東洋経済新報社発行によるところが多いですが、筆者も同感なのであえて
「地方創生を成功させるには シリーズ⑮」最終版に掲載させて頂きました。


地方創生はSDGs・CSR・環境経営で成功させよう

2020-08-03 17:18:44 | 地方創成

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地方創生を成功させるには シリーズ⑭   
特産品の開発-3

特産品の開発と成功に導く秘訣は?
特産品の分野での営業力を持った人、企業・販売店と組むことが成功の秘訣です。
当該分野に明るい人・企業・販売店は消費者との交流による情報入手・消費者との接点づくり(生産に生かす)を実施します。
   試食による味覚調査
   高い安いの評価基準
   容量の多い少ないの評価基準

営業力のある人・企業・販売店は例えば30人×3=90人の「お客様モニター」を募集して、試作品を試食してもらうこと等可能です。
それを通じて商品を決定。その後は各店舗が「販売数を約束」して、生産地に発注、売れ行きに応じて、追加で発注をしていくという方法を取ります。
このように特産品開発に必要なのは「企画力」に加えて、「営業力」です。
営業力を持った企業・販売店が最初から連携し、販売できる商品を、生産者と共に作り上げていく。特産品が決まれば決まった数の販売を契約で約束してくれるため、生産者にとってはリスクも少なく、販売店が商品企画から実際の顧客でのモニタリングもするため、受け入れられればすぐに販売に結びつきます。

この様にして成功体験が積めれば、地元で季節に合ったグルメと体験を中心としたイベントを創造し、農業と観光が一体となった地域施策として定着していくようにシステム化する考えも浮かぶでしょう。その地域がターゲットとする大都市圏へ絶えず情報発信していく必要もあります。

地域では交流人口の増加を図りながら、自らの地域にその交流人口を顧客対象とした新たな市場を創造し、各種地場産業と連携・複合化を図りながら、農業の活性化を図る、と同時に、住む人々にも、訪れる人々にも快適な生活環境・生きがい体験を提供する環境を整備するための農業・農村CI運動( CI コーポレントアイデンテティは、農村などのあるべき姿を体系的に整理し、それに基づいて自社の文化や特性・独自性などをイメージ、デザイン、メッセージとして発信することで自治体・農村・企業等の存在価値を高めようとするビジネス手法である 。)の推進を目的に、地域内の各種交流拠点(物産館、観光施設、史跡、公園など)となる核・周辺市場(施設)を整備し、そこでのマーケティング活動を実施し、その活動が地域全体に波及効果を生み、地域全体の振興を図ることになります。

出典:
  東洋経済新報社ホームページ まちビジネス事業家 木下 斎
  株式会社地域振興研究所のホームページ
 「分権時代の地域経営戦略」平野繁臣・松村廣一著、同友館
 「高齢社会福祉と地域経営」小坂善治郎著、中央法規
 「佐賀県杵島郡江北町特産品開発委員会資料」江北町商工会