日本経営士会発行の「CSR環境ニュース」で配信した記事の一部です。
日本経営士会 CSR環境のホームページはこちらへ。 http://www.compact-eco.com
今回は「健康経営®」についてです。
第7回HR EXPO(人事労務・教育・採用)東京ビッグサイト、5月29日(水)~31日(金)に行ってきました。
当会がe-Learning会社「Air Course」に各種講座を依頼していますがその担当者からお誘いによるものでした。
約3時間ゆっくりと会場を回りましたが、かなりのブースで「健康経営®」を取り上げていました。また、昨年、環境経営士へのアンケートで「健康経営®」をこのCSR環境ニュースでも取り上げる様要望がありました。
●健康経営がなぜ脚光を浴びているか?
労働人口がますます減少し人材が不足して、1人に対する負荷が増大する可能性がある。
現在の雇用者の健康に気配りする必要がある。従業員を効率よく働かせればよいという考えでは企業が立ち行か なくなる恐れが出てきた。
従業員を大切にしないと人財が集まらない可能性がある。
ワークライフバランス(仕事と生活の調和と国は定義)に企業側と就職希望者の間に意識のずれがある。
高齢化、メンタル系疾患など保険料の負担が大きくなっている。
長時間残業などコンプライアンス違反のおそれもある。いわゆるブラック企業の烙印を押されかねない。
●健康経営とは
従業員の健康保持・増進の取組が将来的に収益性を高める投資であるとの考えの基健康増進などを経営的視点から 考え、戦略的に実践すること。
●健康経営に取り組むことで期待される効果
健康関連リスクが大きいほど生産性が損なわれるという研究結果がある。
◆健康経営への投資額(1ドル)
人件費 健康・医療・事務スタッフ、保険指導などシステム開発、運用費、診療施設、フイットネスルーム等
◆投資リターン(3ドル)
※イメージアップ 株価上昇を通じた企業価値向上
※リクルート効果 就職人気ランキング向上で採用が有利に
※従業員のモチベーション向上 家族をふくめ忠誠心と士気が上がる。
※医療コストの削減 疾病予防による傷病手当支払い減、長期的医療費抑制
※生産性の向上 欠勤率の低下、プレゼンティ-イズム(従業員が出社していても、何ら
かの不調のせいで頭や体が思うように働かず、本来発揮されるべきパフォーマンス(職務
遂行能力)が低下している状態のこと)の解消
出所:「儲かる健康経営最前線」ニューズウイーク誌
●自社の健康経営に対するレベルを見るための☑項目例を挙げます。
昼食時など菓子パン、カップ麺ばかり取らないよう、ご飯とおかずのある仕出し弁当を頼んだ。
座って食事ができるように休憩時間を長くした。
社員食堂のメニューにサラダを加えた。
メニューごとのカロリーと塩分を表示することにした。
年2回「ウオーキングイベント」を開催した。
目の疲れを取るために午前10時と3時にストレッチ体操の時間を設けた。
腰痛、肩こり体操のための「カラダゆがみ測定会」を実施した。
メンタル不調者への個別相談、職場復帰プログラムを策定した。
メンタルヘルス研修を実施した。
禁煙セミナーを開催した。
次回は「健康経営®」とCSR経営、SDGs経営の関係を考えます。