「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ⑱
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
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又はhttps://www.compact-eco.com/ で検索をお願いします。
1.ガバナンス
⚫ 企業の気候変動対応の組織体制の確認に加えて、それが実質的に機能し、実効性を有しているかを
確認すること。
✓ 取締役会に加え、組織体制及び機能を把握し、取締役会の監視が実効的に行われていること
✓ 当該委員会による取締役会への報告を通じて、取締役会による直接的な監視と同等の実効性が担保
されていること
✓ ガバナンスに関連する組織体制に加えて、構成する組織・経営者の具体的役割、審議内容が経営に反映
されるプロセリーン投資ガイダンス2.0の概要(2)
2.戦略とビジネスモデル
⚫ 企業が示すシナリオのデータや分析結果の正確性よりも、戦略に至った意思決定プロセスとシナリオとの
整合性、業種に照らした妥当性及び策定された戦略に沿った対応を確認、評価すること。
。
✓ 当該シナリオを選択または策定した背景、当該シナリオの前提条件、その前提となる将来像と企業のビジネス
モデルとの整合性
✓ どのシナリオを用いたかよりも、「ストーリー」となっているか、また、これらのストーリーに対して企業が
必要な対応策をとっているか
✓ 開示される気候関連情報は全体像ではなく、また必然的に不確実性が含まれること等に留意
✓ 企業がカーボンニュートラルを目指す場合においてはトランジションに関する情報開示を促し、理解を深める
ことも重要グリーン投資ガイダンス2.0の概要(2)
3.リスクと機会
⚫ 企業のリスク対応の取組について理解するとともに、気候変動対応を通じた機会獲得の可能性についても積極的な
評価を行い、リスクと機会のバランスをとった企業評価を行うこと。
⚫ イノベーションの重要性を認識し、企業の長期戦略との関係や企業内の体制等について積極的な評価を行うこと。
✓ 企業の長期戦略やその背景にある事業環境認識とイノベーションの取組の整合性
✓ イノベーションを生み出す企業のマネジメント・システムについて、経営者のコミットメント、組織設計、プロセス、
組織文化等
4.成果と重要な成果指標(KPI)
⚫ 企業が管理・開示するKPIの設定根拠を把握し、戦略との整合性を確認すること(水準だけでなく改善度合いについても
確認)。
⚫ KPIを比較評価する上では、業種特性を考慮すること。
⚫ 事業のバリューチェーン全体を通じたGHG排出量に加え、製品やサービスの利用時における削減貢献量を考慮した評価を
行うこと。
✓ 海外も含めた事業のバリューチェーン全体を通じた排出量(Scope 3排出量)と併せて、製品やサービスの利用時における
削減貢献量
も加味した総合的な評価を行う
✓ Scope 3排出量をリスクと機会の把握に役立てる上では、算定の背景や前提が重要な意味を持つ
✓ 使用段階での削減貢献をもたらすような中間製品にも着目