この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。 http://www.compact-eco.com
中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑦
「キャッシュフローの重視」~キャッシュフロー経営~
企業経営を続けていくためには、資金不足にならない様に対応しなければなりません。
資金繰りを円滑に管理するためには、お金の流れ、キャッシュフロー(現金の流出入)を管理する必要がある。そのためには在庫や貸倒を削減し収益増が必要である。損益計算書等でいくら利益が出ていてもキャッシュがショートすれば企業は存続できない。企業が成功するための重要な要素として「キャッシュフロー経営」が重要になる。
キャッシュフローの内容は、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの3つのキャッシュフロー計算書があり、更に企業がキャッシュフロー経営を展開するにはフリーキャッシュフローに重きを置いた経営が必要になる。フリーキャッシュフローは営業活動キャッシュフローと投資活動キャッシュフローの後継したもので、これは本業での稼ぎでのキャッシュフローで投資をして、その結果現金がどうなっているか評価する。
当然結果はプラスが望ましく、借金の返済や投資のための積み立てができる。
1 会社のキャッシュフローは3つに分けられる。
【プラスのキャッシュフロー】 【マイナスのキャッシュフロー】
①売り上げ代金の回収等 → 営業活動によるキャッシュフロー → 仕入代金、人件費、販売費の支払い等
②建物・設備の売却など → 投資活動によるキャッシュフロー → 建物・設備の購入等
③株主からの出資、銀行 → 財務活動によるキャッシュフロー → 株主への配当 借入の返
からの借り入れ等 済等
2 あらためて3つのキャッシュフローについて説明すると
●営業キャッシュフロー
売上、仕入、人件費、販売経費など金の増減をみる項目で、この営業キャッシュフロー
が多いほど企業の信用度は高くなる。
●投資キャッシュフロー
固定資産、設備投資などの購入及び売却に関する金の増減をみる項目で、効率のある投資が
行われているかが判断できる項目。
●財務キャッシュフロー
主に借入金の増減をみる項目、株主への配当金もこの項目から支出され、営業キャッシュフローが不足している
場合、ここから補っている場合が多い。
3 キャッシュフロー経営のポイント
◎営業キャッシュフローの改善ポイント
・売り上げの増加
・売掛金の早期回収
・仕入れ削減と在庫削減
◎投資キャッシュフローの改善ポイント
・不要な有価証券や固定資産の売却
・新規の投資についてはリターン評価がポイント
◎財務キャッシュフローの改善ポイント
・適切な資金調達
・適切な返済
以上3つのキャッシュフローの改善ポイントですが収支の進捗管理と分析・対策が必要となる。
以上で「中小企業にとって何が必要なのか」シリーズを終えます。お読み頂き有難うございました。