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中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑦ 「キャッシュフローの重視」~キャッシュフロー経営~ 

2018-09-20 09:40:47 | 経営コンサルタント

 この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。  http://www.compact-eco.com 

 

中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑦

       「キャッシュフローの重視」~キャッシュフロー経営~ 

 

企業経営を続けていくためには、資金不足にならない様に対応しなければなりません。

資金繰りを円滑に管理するためには、お金の流れ、キャッシュフロー(現金の流出入)を管理する必要がある。そのためには在庫や貸倒を削減し収益増が必要である。損益計算書等でいくら利益が出ていてもキャッシュがショートすれば企業は存続できない。企業が成功するための重要な要素として「キャッシュフロー経営」が重要になる。

キャッシュフローの内容は、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの3つのキャッシュフロー計算書があり、更に企業がキャッシュフロー経営を展開するにはフリーキャッシュフローに重きを置いた経営が必要になる。フリーキャッシュフローは営業活動キャッシュフローと投資活動キャッシュフローの後継したもので、これは本業での稼ぎでのキャッシュフローで投資をして、その結果現金がどうなっているか評価する。

当然結果はプラスが望ましく、借金の返済や投資のための積み立てができる。

 

1 会社のキャッシュフローは3つに分けられる。

 【プラスのキャッシュフロー】                    【マイナスのキャッシュフロー】

①売り上げ代金の回収等 → 営業活動によるキャッシュフロー → 仕入代金、人件費、販売費の支払い等

②建物・設備の売却など → 投資活動によるキャッシュフロー → 建物・設備の購入等

③株主からの出資、銀行 → 財務活動によるキャッシュフロー → 株主への配当 借入の返

   からの借り入れ等                           済等

 

2 あらためて3つのキャッシュフローについて説明すると

●営業キャッシュフロー

 売上、仕入、人件費、販売経費など金の増減をみる項目で、この営業キャッシュフロー

 が多いほど企業の信用度は高くなる。

●投資キャッシュフロー

 固定資産、設備投資などの購入及び売却に関する金の増減をみる項目で、効率のある投資が

 行われているかが判断できる項目。

●財務キャッシュフロー

 主に借入金の増減をみる項目、株主への配当金もこの項目から支出され、営業キャッシュフローが不足している  

  場合、ここから補っている場合が多い。

 

3 キャッシュフロー経営のポイント

 ◎営業キャッシュフローの改善ポイント

  ・売り上げの増加

  ・売掛金の早期回収

  ・仕入れ削減と在庫削減

 ◎投資キャッシュフローの改善ポイント

  ・不要な有価証券や固定資産の売却

  ・新規の投資についてはリターン評価がポイント

 ◎財務キャッシュフローの改善ポイント

  ・適切な資金調達

  ・適切な返済

   以上3つのキャッシュフローの改善ポイントですが収支の進捗管理と分析・対策が必要となる。 

 以上で「中小企業にとって何が必要なのか」シリーズを終えます。お読み頂き有難うございました。


中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑥  「マネジメント力の重要性」

2018-09-08 16:15:34 | 経営コンサルタント

この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。  http://www.compact-eco.com 

経営のあらゆる活動の中でマネジメントが的確に働き、トップの方針に向かって活動できる体制を整えている中小企業は成功している。

1)マネジメント経営の進め方

  マネジメント経営を進める上で、その体制を構築するには、最も有効で効果的なのは、ISO9001及びISO14001を勉強する 

      ことで、認証取得が目的ではない。ISOはあくまでも経営の道具として経営システムを構築し活用することにある。

  ISOのマネジメントシステムは組織を活性化させ成果を上げるために、企業の方針・目的・目標を明確にし、数値目標を実現

    するために活動し、結果を出すことにある。

 

  (筆者注)(一社)日本経営士会(AMCJ)にはISO14001よりシンプルにした環境マネジメントシステムであるコンパクト 

      エコシステム・CESCSR関連ではコンパクトCSRシステム C.CSRがあり、マネジメントではISOと同じです。これら

      CESC.CSRAMCJが構築していますから、より経営・管理にも重きをおき、中小企業にも取り組み易くしたシステムで          す。

  (2)マネジメントシステムの運用

  ミッション(目標・使命)を全社員に浸透させミッションを実行、実現させることである。既に多くの中小企業を含めISOの      マネジメントシステムを勉強し、認証取得している企業が多いのでその活用が求められている。

  具体的な施策を計画し、実行に移し、結果を評価し、見直す、いわゆるPDCAサイクルを回し、継続する。重要なのは目標を       達成することであり、それには活動中の進捗管理が重要である。

  例として具体的に下記のような取り組みを行っている企業もある。

  ①企業の方針、目標に基づく目標管理、個人の目標管理などを一本化させた目標管理制度の導入

  ②それぞれのプロセス管理・運用管理を一本化した手順書や業務フロー及び標準化の推進

  ③企業活動での業務に於けるリスク評価及び管理

  ④力量を持ち活用できる有用な人材の育成など

 

 (3)マネジメントのポイント

  ・年度事業計画と中期事業計画の方針及び目標の明確化

  ・重点施策の確実な実行体制の確立

  ・顧客満足の追及

  ・全員参加による活動

  ・継続できる体制の構築

  ・組織の活性化

 

 (4)マネジメントに対する経営者の役割

  ・方針・目標を具体的に示す

  ・トップの情熱・熱意を伝える

  ・組織的活動を戦略として構築する

  ・小集団活動を重要な経営施策として位置付ける

  ・コミュニケ―ションを重視し問題・課題を共有化する

  ・PDCAサイクルと継続的取り組みを主導

  ・改善成果を共有化して活用する

  ・競争意識、適切な評価をする

 

 (5)マネジメントに対する管理者の役割

  ・社員との問題意識の共有化

  ・強みの向上と弱点の強化

  ・ノウハウ、技能習得の教育訓練

  ・必要知識、技術の明確化と教育

  ・目標の明確化と進捗管理

  ・実践活動のフォローアップ

  ・改善効果の適正な評価

  ・人間関係の確保

  ・イベント活動への指導・支援

 

 (6)品質マネジメントの8原則 (ご参考)

  ・顧客重視

  ・リーダーシップ

  ・人々の参画

  ・プロセスアプローチ

  ・マネジメントへのシステムアプローチ

  ・継続的改善

  ・意思決定に基づくアプローチ

  ・供給者との互恵関係

 

 次回は「キャッシュフローの重視」~キャッシュフロー経営~ です。シリーズ⑦


中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑤     「バランス経営」    

2018-09-07 11:12:35 | 経営コンサルタント

  この記事は(一社)日本経営士会発行の「環境CSRニュース」で配信した記事の一部です。日本経営士会 環境CSRのホームページはこちらへ。  http://www.compact-eco.com 

今回のテーマ:中小企業にとって何が必要なのか シリーズ⑤

              「バランス経営」                                  

企業組織間のバランス、経営資源(人、もの、金)のバランス、現場力(営業力)開発力、技術力、生産力、販売力等)のバランス、企業が成功するためには、これらのバランスが重要で「バランス経営」が必要である。企業内でのバランスが崩れると、組織、職場が混乱し、いたるところで「ムリ」「ムダ」「ムラ」が発生する。

1)バランス経営を展開するには

 ①営業、開発、設計、生産、販売など経営機能のバランスが必要。(個別最適、全体最適)

  企業には強みや弱みをかかえている、例えば、バランスが悪く「弱み」をそのままにしておけば、やがて危機を発生させる可      能性をもつ。また組織間では時には取り組みに対して対立が発生することもある。このようなときの解決には、全体最適化の     バランスが必要である。

 

 ②ヒト、モノ、カネ等の「経営資源」のバランスが必要である。

  ・ヒトのバランス(適材適所、世代のバランス、能力のバランス、人材育成等)

  ・モノのバランス(在庫バランス・適正在庫、設備バランス、資産保有のバランス等)

  ・カネのバランス(資金のバランス、財務のバランス、キャッシュフローのバランス等)

 

 ③計画(長期、中期、短期の時間軸)のバランスが必要

  事業にはタイミングも重要な要素になっている。どんな有益な商品を開発しても市場がまだ

  成熟していない場合などはそのビジネスは成功しない。また市場の要求に対してタイミングを逃してしまった場合も同じであ      る。市場が必要としている商品を必要なとき、必要な量を提供することが出来れば、ビジネスは成功する。このように計画に     対するバランスも重要な要素である。

  経営上のバランスを経営戦略に生かすツールには、バランススコアカードがある。

 

2)バランススコアカードは戦略立案ツール、バランススコアカード手法を活用して経営戦略立案

  バランススコアカードは、企業の戦略実行能力を総合的に評価分析するツールで企業の持つ

  重要な要素が企業のビジョン・戦略にどのように影響し業績に表れているかを見えるようにするための業績評価手法でもあ   

    る。

  生きた経営戦略を立案実行するためには、経営者のトップダウンだけでなく、第一線の社員たちも意思決定に参加する全員参 

     加のボトムアップ型の経営戦略づくりが有効である。

  そして戦略を見える化するにはバランススコアカードが適している。

  

  バランススコアカードの4つの視点

  ①「財務の視点(過去の財務数値によるマネジメント)」

  ②「顧客の視点(外部:現在の顧客満足度を高めるためのマネジメント。企業からみるお客様、お客様から見える企業)

  ③「業務プロセスの視点(内部:現在の業務プロセスを改善するためのマネジメント。製品のクオリティや業務内容に関する           視点)」

  ④「イノベーションと学習の視点(将来:将来の組織と人材を育てるためのマネジメント。企業のもつアイデア、ノウハウや         従業員の意識・能力)」を持ち、これらの視点から戦略に適合した個人や部門ごとの個別の実施項目/数値目標/評価指標を  

       設定し、PDCAサイクルを回してこれらを監視することによって、社内のプロセス改善や個人のスキルアップを促し、企業変       革をする。

 

   4つの視点はそれぞれ独立でなく各指標間の因果関係に基づいて設定され、短期的利益と長期的利益、全社目標と部門目  

       標、株主・顧客・従業員(利害関係者)間のバランスを取りながら、統一的な戦略策定とその戦略の整合性のある実践をす 

       る。

   結果として戦略実行の意思統一ツール、社員のモチベーションアップツールとしても役立つ。

  バランススコアカードの戦略作成ステップ

  (1)ミッション・ビジョンの明確化と確認

  (2)戦略の明確化(事業ドメーン:経営活動を行う分野の確定・SWOT

  (3)戦略マップの作成

  (4)アクションプランの明確化

  (5)バランススコアカード戦略マップの完成

以上が故小守経営士の資料ですが、従来は財務分析により業績評価を行っていたが、バランススコアカードは財務分析に加えて「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「従業員のレベル」の視点を加えて企業を評価することです。これら4つの視点から事業計画をするべきだとハーバードビジネススクールのキャプラン教授などがとなえた説です。

 

以下は私の私見です。環境CSRニュースの読者の方も企業の経営者を見ておられると思います。上記のバランスの意味とは少し意味合いが違いますが、経営者には自分の得意な分野には力点を置き不得手な分野は力を注げなくて企業をダメにした経営者を時々見ませんか。

人、モノ、金、技術、財務、販売、生産をバランスよく見る必要があります。

 

次回は「マネジメント力の重要性」シリーズ⑥です。


環境経営士 養成講座 11月~12月に仙台で開催

2018-09-06 10:03:48 | SDGs・CSR・環境経営

(一社)日本経営士会東北支部は、企業等への環境保全活動の助言・支援を行う環境経営士の育成を目的に

「環境経営士養成講座」を開催いたします。環境CSR面からの経営支援を志す方には最適な資格です。


「環境経営士養成講座」は環境省、経済産業省、国土交通省、農林水産省、文部科学省の5省から、

環境人材認定講座として指定されています。

 

この講座はベーシックコースB/CとアドバンストコースA/Cがあります。

B/Cはエコ検定合格者など環境関係の資格保持者は免除されます。

 

開催日時:B/C平成301118() 9301630

     A/C 1215日(土)16(日) B/Cと同時刻

開催場所:仙都会館7階会議室 宮城県仙台市青葉区中央2-2-10


講座内容:B/C 環境保全に関する基礎的知識       

     A/C 企業への環境保全活動の助言・支援に必要な知識等・企業における環境保全の取組・環境マネジメントの基本・   

     各種環境マネジメントシステムの

解説・環境報告書の作り方・環境教育・CSR等 ・テスト

受講定員:B/C 10名 A/C10名(先着順)

受講料:B/C1万円 A/C 2万円(「環境CSRと経営」B5255ページ含む)


詳細・お申し込み:「環境経営士」で検索、又はhttp://www.compact-eco.com ホーム お知らせ Whats NewよりPDFをダウンロードし下記のいずれかで御申し込み下さい。

FAX 022-774-2311 ②PDF内容を記入しメール:omote@omote-office.com