「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ㉓
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
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トランジション・ファイナンスに関するロードマップのポイント
⚫ ロードマップは、①網羅性、②野心性、③実効性により信頼性を担保
網羅性 日本の排出量の7割弱をカバー
野心性 2050年のカーボンニュートラル実現
実行性 ロードマップの実現を政策で担保
NDC(2030年46%減)、長期戦略、グリーン成長戦略、エネルギー基本計画、グリーンイノベ
基金における研究開発・社会実装計
画等、各種政策の裏付けにより実現性を担保。加えて、これらの政策は国際競争力の向上も意図している。
トランジション・ファイナンスモデル事業
⚫ 経済産業省では、黎明期にあるトランジション・ファイナンスの市場形成につなげることを目的として、
モデル事例の募集・採択と、その事例に対する外部評価機関のコスト支援を実施。
12件のトランジション・ファイナンスに関するモデル事例を選定
本事業の背景と目的
✓ クライメート・トランジション・ファイナンス(以下、「トランジショ
ン・ファイナンス」)の黎明期にあり、健全な市場形成に向けて、まずは事例を積み上げていくことが重要
✓ 本事業を通じて、モデル事例を積み上げ、その情報を発信することで、トランジション・ファイナンスを
普及を促進ロードマップとの関係
✓ 経済産業分野におけるトランジション・ファイナンス推進のためのロードマップ策定検討会で策定したロー
ドマップ等を活用して個別事例のトランジション・ファイナンスとしての適格性を確認モデル事例の採択方法
✓ 有識者で構成されるモデル性審査委員会(第3者委員会)を設置し、対象事例について適格性等を審査
⚫ モデル事業では2022年3月時点、12件の事業をモデル事例として採択
日本の大企業
商船、化学、重工業、航空会社、ガス、電力、鉄鋼
✓ トランジション・ボンドであることは、中央投資家の投資検討を後押ししている
✓ 中央投資家の大宗はトランジション・ボンドへの投資をESG投資として整理
しているものの、地方投資家ではそもそもESG投資自体を整理していない
等の理由で「トランジション・ボンド=ESG」とする投資家は6割に留まった
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