「カーボンニュートラルCN・TCFDとトランジション・ファイナンス」シリーズ⑥
7月に開催した環境経営士対象フォローアップセミナーのテーマは「カーボンニュートラル
CNに向けた日本の政策」副題として2050CN実現に向けた金融施策-TCFD-トランジション・
ファイナンスでした。講師は国の政策立案者の講演からです。
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ファイナンスを巡る動き
⚫ 2015年に、気候変動の情報開示に関するグローバルな要請を受け、民間主導の気候関
連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が発足。
⚫ また、年金・生保、アセット・マネージャー(投資家から集めた資金を不動産投資によって
運用する人)、銀行、損保等の金融機関がネットゼロ加速のアライアンスを形成。賛同機関は、
資金供給先の排出削減をコミットし、削減計画と進捗、実績を公表。
気候関連財務情報開示義務化の動き
⚫国際会計基準(IFRS)
TCFDの枠組みに従い、既存のサステナビリティ関連開示基準を統合し、IFRSに盛り込む方向で検討
が進展。
英国と日本は
英 国 • 2022年4月を目途に、会社法において大手非上場企業も含めてTCFDに基づく開示を義務化
する見込み
日 本 ・2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードにおいて、2022年4月開始の
東証プライム市場に上場する企業に対しTCFD又はその同等の開示を義務化
GFANZ (Glasgow Finance Alliance for Net Zero)
✓ 2021年4月設立の金融イニシアチブ。年金・生保、アセット・マネージャー、銀行、損保のアライアンス
を束ね、2050年ネットゼロ実現の加速を目指す動き。元イングランド銀行総裁マーク・カーニー、
マイケル・ブルムバーグが共同議長。
✓ 11月3日、GFANZの参加金融機関は450以上、その金融資産合計は130兆ドル越え。これら主要な
金融機関こそが今後30年で必要とされる100兆ドルを提供できると発言。賛同機関は、ネットゼロ、
2030年までの半減にコミット。賛同金融機関は5年間の詳細な削減計画を毎年公表することになる。
✓ 主な賛同機関:バンクオブアメリカ*、Citi * 、HSBC * 、ブラックロック* 、第一生命* 、ロックフェラー
基金* 、三菱UFJG、SMBC、みずほFG、アセットマネジメントOne、野村HD、DBS銀行(星)、ハナ銀行(韓)