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SDGs17の起源 世界と日本 No2

2022-01-26 15:41:35 | SDGsマネジメントシステム

SDGs17のゴールは人類の課題ですがそれぞれのゴールが出来た由来について考えてみます。出所は世の現状については日本ユネスコ協会 日本の現状については項目ごとにネットなどで調べました。

 

この記事は環境経営士向けメルマガの記事を転用しました。環境経営のホームぺージはhttps://www.compact-eco.com  です。

ご参照いただければ幸いです。

 

SDGsゴール 2 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し持続可能な農業を促進する。

農林水産業は適切に機能すれば、 すべての人に栄養豊富な食料を提供し、適正な所得を創出しつつ、人間中心の農村開発を支え、環境を守 ることができます。 現状を見ると、私たちの土壌や淡水、海洋、森林、そして生物多様性は急激に劣化しています。気候変動は、 私たちが依存する資源をさらに圧迫し、干ばつや洪水などの災害に関連するリスクを高めています。農村で 暮らす多くの女性と男性は、その土地で生計を立てられなくなり、機会を求めて都市への移住を余儀なくされ ています。また、食料不安の結果、数百万人の子どもが深刻な栄養不良による発育不全や低身長症に陥っ ています。 現時点で空腹を抱える 8 億 1,500 万人に加え、さらに 2050 年までに増加が見込まれる 20 億人に食料を確 保するためには、グローバルな食料と農業のシステムを根本的に変える必要があります。

◎事実と数字

  • 最も飢餓が広がっている南アジアでは、約 2 億 8,100 万人が栄養不良に陥っています。サハラ以南 アフリカでは、2014‐2016 年の期間予測値で、栄養不良率がおよそ 23%に上ります。
  • 栄養不良が原因で死亡する 5 歳未満の子どもは年間 310 万人と、子どもの死者数のほぼ半数 (45%)を占めています。 • 世界の子どもの 4 人に 1 人は、発育不全の状態にあります。

 

日本の農業と食料安全

食料安全保障とは、国際的な食料・農産物価格が高騰したり、海外から食料が来なくなったときに、どれだけ自国の農業資源を活用して国民に必要な食料を供給できるかという主張である。 このとき必要な農業資源が確保されていなければ飢餓が生じる。 農業の生産要素の中でも水と土地は他の生産要素で代替できない。 農地が減少していれば食料供給が脅かされるときに、必要な農地を確保できず農業生産を十分に拡大できなくなる。 これが平時において農地資源を確保しなければならない国際経済学上の理由である。 このように食料安全保障の前提となるのは農地資源の確保である。 戦後、人口わずか7000万人で農地が500万ヘクタール以上あっても飢餓が生じた。

出所:独立行政法人経済産業研究所上席研究員 山下 一仁氏論文抜粋

食糧自給率:国内の食料消費が、国内の農業生産でまかなわれている割合を示した数値です。一般には、その食品に含まれるカロリーを基にした食料自給率が使われています。日本の食料自給率は、1965 年度には73%でしたが、2016 年度には38%まで減少していて、先進諸国の中で最も低い数値となっています。

日本は年間約 2840 万トン(2015 年推計)の「食品由来の廃棄物等」があり、そのうち食べら れるのに廃棄されてしまっている食品のことを「食品ロス」といいます。 食品ロス率は次のように計算しています。 (過剰除去重量+直接廃棄重量+食べ残し重量)÷ 食品使用量 ×100(%) 約60%を輸入に頼っているのにもかかわらず、日本ではたくさんの食品を廃棄している現状があ るのです。現在年間約600万トンが食品ロスです。

出所:NHK高校講座講師 木村 裕美氏

ゴール2はゴール1とも密接に関連しています。日本の貧困者は栄養も十分ではないと推察しますが、一方食品ロスは年間600万トン余り出しています。


SDGs17の起源世界と日本 No1

2022-01-16 15:29:11 | SDGsマネジメントシステム

今回からシリーズでSDGs17のゴールは人類の課題ですがそれぞれのゴールが出来た由来について考えてみます。これらのゴールに対して日本の実態についても調べました。出所は日本ユネスコ協会 日本の現状については項目ごとにネットなどで調べました。

この記事は環境経営士向けメルマガの記事を転用しました。環境経営のホームぺージはhttps://www.compact-eco.com  です。

ご参照いただければ幸いです。

SDGs17の目標の起源 

SDGsゴール1  あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。

  世界の貧困率は 2000 年以来、半分以下に低下したものの、開発途上地域では今でも 10 人に 1 人が、1 日 1 ドル 90 セントという国際貧困ライン未満で家族と暮らしています。また、さらに数百万人が、毎日この金額と ほぼ変わらない水準で生活しています。東アジアと東南アジアの多くの国では、大幅な前進が見られているものの、サハラ以南アフリカでは依然として、この貧困ライン未満で暮らす人々の割合が 42%にも達していま す。

貧困は飢餓や栄養 不良、教育その他基本的サービスへのアクセスの制約、社会的差別と排除、さらには意思決定への不参加 など、数多くの形を取って表れます。

◎事実と数字

  • 1 日 1 ドル 90 セントという国際貧困ライン未満で暮らす人々は、7 億 8,300 万人に上ります。
  • 極度の貧困の中で暮らす人々のほとんどが 2 つの地域に集中しています。南アジアアジア南部の地域。アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、イラン、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカの各国を含む地域。とサハラ以南ア フリカです。

出所:日本ユネスコ協会

 

日本の貧困について

貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があり、日本で問題視されている貧困は、相対的貧困に当たります。

絶対的貧困は生活や生命を維持することが難しいほどの貧困状態を指しますが、相対的貧困は国の生活水準や文化水準を下回る状態に陥っていることを言います。

過去 10 年における相対的貧困率の上昇要因は

・相対的貧困率が高い 65 歳以上の世帯や単身世帯(主に単身高齢者世帯)、大人 1人と子どもの世帯のシェアが増加

・2人以上の大人のみの世帯についても、相対的貧困率の押し上げに寄与(65 歳以上の シェアの増加が影響している可能性)

○相対的貧困世帯の特徴

・全世帯と比較して貧困世帯に多く分布しているのは、①高齢者世帯、②一人親世帯、③ 単身世帯、など。

出所:平成 27 年 12 月 18 日 相対的貧困率等に関する調査分析結果について内 閣 府・ 総 務 省 ・厚生労働 省