花水木の独り言

庭の大きなハナミズキの、白い蝶のような花びらや、真紅の葉に気持ちを託して・・徒然なるままにキーを打ちました。

国立西洋美術館

2006-05-14 | 美術館

只今 「Rodin Carriere」展が開催されています。
近代彫刻の父と称されるオーギュスト・ロダンと画家ウジェーヌ・カリエールの、二人の直接の交流を軸に 共通する感覚や思想を探ろうと企画されました。

この国立西洋美術館にはロダンの作品が多く収蔵されていますが、カリエールは昨秋の「プーシキン美術館展」で『母の接吻』に心奪われて初めて名前を知るに至った画家でした。だから多くの絵を観ることが出来るのではないかと言う期待もあったのです。

【館内から新緑の中 ロダンの地獄門を見て地下の展示室に降りて行きました】


展覧会は大きく分けて5つのセクションで構成されています。
 1 ロダン像とカリエール像
 カリエールによるロダンの肖像。ロダンの監督したカリエールのデスマスク。

 2 ロダンとカリエールの直接の交流。
 両者が互いに所有し有っていた作品。「ロダン展」へのカリエールの貢献。
 「ウジェーヌ・カリエール記念像」のロダンの取り組み。

 3 ロダンとカリエールをめぐる人々の肖像
 二人は共に優れた肖像彫刻家・肖像画家としても知られていますが、ここでは
 同じ人物を紹介しています。

 4 ロダンとカリエールにおける象徴主義
 二人の作品を象徴主義という観点から見ていきます。
 白い大理石の表面に二人の顔が浮かび上がり、カリエールの絵画との結びつきが 最も明確に示された作品です。
 【最後の幻影】
 
 テーマとしての「接吻」と結びついた量塊の表現、人物像と背景との境界の問題 などを示します。
 【母の接吻】
 
カリエールには6人の子供がいました。母と子の情愛を示す画像が数点もあり魅入られ続けたのですが、プーシキン美術展の『母の接吻』とは違っていました。どれ程多くの母子を描き遺したのでしょうか!

5 ロダンとカリエールを結ぶ糸
 違った視点で二人の作品をつなぐ関連性を見ます。
 両者の素描や習作といった即興的な表現をを比較します。