柏に凱旋。本物の味を受け継ぐ「王道家」
2003年に創業し、柏で不動の人気を誇ってきた「王道家」。ご主人の清水裕正氏は吉村家で修業。独立後は吉村家直系として「家系四天王」の一角を担っていたが、直系御用達の酒井製麺の麺から自家製麺に切り替えるなどで破門に。だが直系を外れてもなお、本物の味を伝える貴重な存在として長年愛され続けてきた。
そんな柏の王道家だが、2017年に入居していたビルの老朽化を理由に、惜しまれつつ閉店。清水氏の故郷・取手市に移転していた。約2年、王者は柏を不在にしていたが、2019年10月に柏駅そばに移転先を見つけ凱旋。以来、再び行列の絶えない人気ぶりだ。ちなみに、新店舗は「和風らーめん 夢館」の跡地に入居した形だ。
メニューは基本的にラーメン、つけ麺の2軸。チャーシューや味玉、ホウレンソウ、青菜、ネギ、キクラゲ、海苔、岩のり、キムチ、キャベツ、玉ネギ、ニラもやし、目玉焼きなど、豊富な追加トッピングも魅力である。今回は「チャーシューメン(3枚入り850円)」に味玉(100円)を乗せ、ライスも追加してオーダーすることに。
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スープは豚と鶏骨のガラを大量に使って炊いたもので、濃厚でキレのある動物系出汁に醤油のカエシがビシっと強めに効いた逸品である。そして清水氏が「酒井製麺を超えたい」と意気込む自家製麺は平打ちで中太。歯ざわりも喉越しも良く旨い。そしてチャーシューは柔らかな燻製肉。これがまた抜群に旨いのだ。
卓上の無料トッピングも豊富で、胡椒や刻み生姜から、行者大蒜、無口臭生ニンニク、粗挽き唐辛子、ガーリックチップ、すりごま、ラーメン酢、マヨネーズと様々。また、刻みニンニクをタレに漬けたライス用薬味「無限ニンニク」も鎮座する。こいつをアツアツご飯の上に乗せて、マヨネーズで和えて一気に掻きこむ。至福の時間だ。
さらにトロトロの味玉、海苔、ホウレンソウもライスオン。数ある薬味を少しずつ楽しみながら完食した。なお清水氏は、厳しい修業ではなく、週休2日や高待遇により人材を育成し、本物の味を構成に伝える道を選んだ。「今後は多店舗展開ではなく修業生の人材育成に尽力する」と語っている。まさに王者の貫禄である。
<店舗データ>
【店名】 柏 王道家
【住所】 千葉県柏市明原1-7-26
【最寄】 JR常磐線「柏駅」西口徒歩5分