新潟島系の進化版?煮干し強めの現代的な一杯
新潟は島である。いや、正確には「島の様相を呈している」か。新潟市中心部を流れる信濃川と関屋分水路、そして日本海に囲まれたエリアは、周囲を水で囲まれ島状になっているため「新潟島」と呼ばれている。市役所も歓楽街の古町も全て「島」にある。
そして「新潟あっさり系ラーメン」は、主にこの島で育まれてきたことから「新潟島系」などと呼ばれることもあるそうだ。いまも古町で営業する「三吉屋」や、かつて新潟市紫竹にあった「来味」の本店がその代表格と言われる。
来味の紫竹本店は2012年に閉店し、その味は今は幻。しかし暖簾分けで「来味」の名を継ぐ店が市内に複数存在する。暖簾分けにも複数の筋があり、本店の味を軸にする店から、オマール海老やキャビアなど珍しい食材を使った先進的な店まで存在。
今回訪問したのは古町「東堀」にあり、あっさり系の味を受け継いだ店舗。煮干しと豚骨・鶏ガラがメインの出汁に醤油ダレを合わせたスープだ。若干濁りがあり濃厚で、煮干しの風味が強い。思いのほか主張の強い味で驚く。
本店の昔からのファンはどう評するかわからないが、初見の身としては、煮干し強めで輪郭がはっきりしたスープに丁度よい醤油味で、新潟島系の進化版「ネオクラシック」という感想を持った。繁華街・古町で思わぬラーメンに出会ったものだ。
<店舗データ>
【店名】 中華そば来味(ライミ) 東堀店
【住所】 新潟県新潟市中央区東堀通6番町1035-1
【最寄】 JR新潟駅より車・バスで10分ほど
★2020年5月に「来味」としては閉店
★ご主人は2020年6月に独立。
★屋号を「古町ラーメン 竹小町」に改めた