ラーメンとレゲエの融合「ラハメンヤマン」
西武有楽町線・新桜台駅の2番出口から歩いて2分ほど。練馬東税務署そばの住宅街で2003年10月から営業する「ラハメンヤマン」へ。軒先にはジャマイカの国旗がはためき、店内にはレゲエミュージック。そしてボブ・マーリーのポスターとラスタカラーで彩られている。ラーメン屋というよりレゲエバーといった雰囲気だ。
ラーメン店や中華料理店などでの修業経験を持つご主人・町田好幸氏は、ラーメンとレゲエが好きで、この2つを融合させようと創業。ジャマイカの文化にも造詣が深く、屋号もパトワ語の「Yah Man!」が由来だ。「調子はどうだい?」「やぁ」「元気かい?」といった挨拶として使われれる、いわゆるレゲエ用語である。
麺メニューは「らはめん(ラーメン)」と「つけめん」、汁なしの「あぶらは」がそれぞれ醤油と塩の2種あるほか、15時からは濃厚スープにニンニクを効かせた「C-O JUNK」や、冬季限定で「味噌らはめん」「味噌つけめん」も提供している。麺は同料金で大盛りまで選択でき、プラス100円で特盛り、200円で特々盛りまで増量可能だ。
トッピングにはチャーシュー、角煮、味玉、うずら味玉、そして辛味トッピングの「激」などが。また「あるとき限定」ということで、作る過程で歪な形になった「ザンネン玉子」を50円もある。一方、飯モノには、ちゃーしゅー丼、角煮丼、そして「裏メニュウ的なヤツ」として「にんにくゴハン(200円)」も用意している。
さらには生ビールや角ハイ、Dr.Pepperなどに加えてコロナビールやジャマイカ三大名物のひとつでレゲエファン御用達のレッドストライプビールも楽しめる。今回は「らはめん(税別730円)」に味玉(税別110円)をトッピングし注文することに。なおL字カウンターに9席ほどの店内は、お昼時を過ぎても客足の絶えない人気ぶりだ。
着丼までは待つこと7分ほど。店の雰囲気とはかけ離れた正統派の一杯だ。無化調というスープは丸鶏や鶏ガラ、モミジを主軸に、豚のゲンコツや背ガラ、豚足などを加えて炊いている。野菜や魚介、乾物も加えているだろうか。濃厚で重層的な味わいに仕上がっている。醤油のカエシは角がなく、飲みやすくて旨い。
そこに、麺肌がシルキーでモチモチの中太麺を合わせている。小麦の香りが良くコシもあり、スープとの相性も抜群だ。存在感のあるチャーシューは、厚めのカットなので肉の旨味をダイレクトに楽しめ、タレの味が染みていて旨い。ほか、黄身ネットリの味玉、歯応えのあるメンマ、シャキシャキの江戸菜、海苔、ネギが乗る。
さすが西武池袋線沿線の四天王と評されたラーメンだ。あっという間にスープまで完食してしまった。ちなみに卓上のPOPには「店主はつけヒゲなんだよ。ほら、よく見て、ちょっとズレてるでしょ」と。全然気が付かなかった…。一見コワモテな感もあるが、遊び心たっぷりのお店。次回は帆立を使っているという「塩つけ」を啜りに来よう。
<店舗データ>
【店名】 ラハメンヤマン
【住所】 東京都練馬区栄町22-1
【最寄】 西武有楽町線「新桜台駅」徒歩2分