高知の夜の定番「安兵衛」の屋台餃子を
四国の酒都・高知。数は減ったものの、いまもなお屋台文化が色濃く残っている。今回訪れた「屋台安兵衛」は、昭和45年に創業。小さな屋台から始まった。皮はパリっと餡は舌で解ける揚げ餃子が酒のツマミにも、シメにも良いと評判になり、いつしか高知の夜の定番に。地元のみならず、芸能人のファンも多い。
本店は、とさでん桟橋線の蓮池町通停留所から西へ歩いて5分ほどの廿代町にある。屋根付きの高知YGパーキングに屋台を並べて、夜7時から午前3時まで営業中だ。このほか、高知市内では「ひろめ市場」と「高知はりまや集合酒場内」に、また南国市後免にも支店を展開。さらに東京は恵比寿と目黒にも出店している。
場内は座席での飲食だけでなく立飲みも可能で、合わせて40人ほどが同時に飲食可能だ。早い時間は行列が出来るので、特に金曜・土曜は午前0時近くに訪れるのが良い。メニューは1人前7個の「屋台餃子(500円)」を主軸に、らーめん、チャーシューめん、おでんもラインナップする。もちろんビールや日本酒も提供。
まずはアサヒスーパードライの中瓶(600円)で屋台餃子を流し込もう。餃子は創業当時から変わらず、オーダー後に職人が包み、専用の鉄のフライパンで蒸し焼きにしてから、大量の脂で焼き揚げる。そのため黄金色でパリっとした皮に仕上がるのだ。一方の餡には豚肉のほかキャベツ、ニラ、ニンニク、ショウガを使用。
ニラと生姜は高知県が生産量日本一。野菜の比率が高いためライトな食感に。そしてミンチの目が細かいので舌の上で解けるのである。皮と餡の、この対照的な食味が病みつきに。1軒目で鰹のタタキを鱈腹頂いても、不思議と入ってしまう魔法の餃子なのだ。そして調子に乗って「らーめん(600円)」も注文することに。
スープは鶏ガラと豚骨がベースの醤油清湯。呑んだシメ用なので、柔らかく茹で上げられた中細麺が泳ぐ。具材は豚バラロールチャーシュー、メンマ、モヤシ、刻みネギとシンプルだが、夜の締めくくりには丁度良い。なお同料金だが半玉でのオーダーも可能なので是非。なお、お店は日曜定休なので観光の際はご注意を。
<店舗データ>
【店名】 屋台安兵衛
【住所】 高知県高知市廿代町4-19
【最寄】 とさでん交通桟橋線「蓮池町通停留所」徒歩5分