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肥宝館 -貧すれば丼する-

【神保町】 笠岡ラーメン 一元堂 神保町店「特製 笠岡ラーメン 醤油(1100円)」

岡山のご当地麺「笠岡ラーメン」を神保町で

神保町駅のA7出口から歩いて3分ほど。靖国通り沿い、古書店街の一角に2024年3月15日にオープンした「笠岡ラーメン 一元堂 神保町店」へ。コチラは岡山県津山市で、県南西部・笠岡市のご当地麺『笠岡ラーメン』を提供する「一元堂」の2号店である。代表の大賀尊文氏は本場イタリアで修行経験もある元イタリアンシェフだ。

修行後、津山市でイタリア料理店などを営んでいたが、2013年1月に「一元堂」をオープンしラーメンの道へ。なお笠岡を含む備中地方は養鶏と製麺業が盛んで、鶏肉=かしわが安く入手しやすかったため、戦前にはすでに市内の食堂の多くで、鶏ガラ出汁の醤油スープでかしわ入りの中華そばが提供されていたそう。

20世紀までは知る人ぞ知るご当地麺だったが、地元有志が「笠岡ラーメン」の味の伝播に努め、2009年には「ラーメンのまち笠岡全国展開プロジェクト」を旗揚げ。近年は徐々に認知度も上がってきている。笠岡と少し距離のある津山市にあって「一元堂」は笠岡ラーメン協会の公式認定店。その味が都内でも楽しめるとは嬉しい。

店内はカウンターのみ11席。麺メニューは「笠岡ラーメン」の醤油と塩の2種を用意。それぞれチャーシュー、炙りこま切れチャーシュー、味玉、穂先メンマ、ねぎ、焼き海苔を追加トッピング可能だ。飯モノには、ご飯、親鳥の炙りたたき風飯、TKG、だし茶漬け用しそご飯をラインナップ。瓶ビールを飲ることも出来る。

今回は「特製 笠岡ラーメン 醤油(1100円)」を注文。なお麺の固さをバリ、普通、やわから選べるが、スタッフからの「普通で少し固め」との助言を聴いて普通でお願いした。待つこと6分ほどで美しい丼が到着した。スープは親鶏のガラをベースに低温で8時間炊いて摂った清湯に、キレのある醤油のカエシを重ねたもの。

親鶏だからこその旨味とコク。嫌な脂っぽさもなく後味はスッキリだ。そこに笠岡ラーメン御用達「丸新麺業」の細ストレート麺を合わせている。小麦、水、灌水などシンプルな材料で製麺したもので小麦の香りがとても良い。最初はパツっとした歯触りだが、徐々にスープを吸ってしなやかな麺に表情を変えていく。

そして麺の上にはコリコリした食感の親鶏のチャーシューが。濃口醤油で炊いて薄くスライスしたもので、噛めば噛むほど鶏の旨味が染み出してくる。さらに細かくカットし炭火で炙った親鶏の肉もトッピングされており、2種の肉の風味と食感を楽しめる。これは満足度が高い。そして味玉は黄身が舌の上でほどけ良い味に。

ほか穂先メンマ、海苔3枚、青ネギ、白ネギ、アラレがトッピングされる。テーブルの引き出しには胡椒、ガーリック粉、山椒、韓国唐辛子があるのでお好みで味調整を。スープも麺も具材も旨く、あっという間に完食した。次回は塩のスープも啜ってみたいし、旨そうな「親鳥の炙りたたき風飯」も合わせてオーダーしよう。

<店舗データ>

【店名】 笠岡ラーメン 一元堂 神保町店
【住所】 東京都千代田区神田神保町1-1
【最寄】 地下鉄「神保町駅」A7出口徒歩3分

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