北千住「りんりん」跡地に辛つけ降臨
JR常磐線・北千住駅の西口から歩いて6分ほど。アーケード商店街「きたろーど」と日光街道がぶつかる交差点そばに2023年2月11日にオープンした「STAND BY ME」へ。元々この場所には1975年創業の老舗中華料理店「りんりん」があったのだが、若主人の急逝により2022年9月に惜しまれつつ閉店してしまった。
令和の時代にラーメン1杯390円、餃子1枚260円。激安町中華として地元で親しまれた存在だった。「りんりん」の閉店は残念だが、その跡地にラーメン屋、それも五反野「カラツケ グレ」、西新井大師「麺屋 多伊夢」と、足立区内の人気店の系譜を受け継いだ「辛つけ」を提供する店が入居したとあって注目を集めている。
映画「STAND BY ME」の写真が並ぶ店内はL字カウンター6席のみ。混雑時は先に店内で食券を購入し、スタッフに渡してから外で待つシステムだ。麺メニューは辛つけ、辛ぶっかけ、鶏つけ、鶏ぶっかけをラインナップ。味玉や生卵、野菜、豆腐、パクチー、チーズ、バター、牛すじ、チャーシューなどを追加トッピング可能である。
また、麺量は小盛(150g)、並盛(200g)まで同料金。プラス100円で大盛(300g)に、180円で特盛(400g)に増量可能だ。また、辛さは大・中・小の3段階から選ぶ事が出来る。飯モノにはライス、肉飯を用意。今回は「辛つけ(980円)」の並盛に生卵(100円)を追加し注文することに。なお辛さは「普通=小」だそうで、それでお願いした。
着丼までは待つこと7分ほど。つけ汁は熱された石鍋でグツグツ煮えており、立ちのぼる香りが食欲をそそる。真っ赤な色でマグマのようだが、辛さ一辺倒ではなく甘味とコクがあって旨い。そこに浅草開化楼特製、傾奇者を使った全粒粉入りの太平打ち麺を浸けて啜り上げる。グレとも多伊夢とも違う麺で、喉越しも小麦の香りも良く旨い。
辛みでむせないためにか、やや短めのカットなのも嬉しいところ。そして、つけ汁にはホロホロになるまで煮込んだ豚バラチャーシューと牛すじ肉が。噛むほどに旨味が溢れ良い味に。ほか炒めたニラとモヤシ、笹切りのネギ、糸唐辛子が入る。途中で別皿で提供された生卵をつけ汁に溶き入れ円やかさをプラス。これもまた旨い。
ご主人から「辛さが足りなかったら言ってください」と声掛けが。途中で辛みを足すことも出来るという。コチラは辛味は足さず卓上のニンニクを投入して恍惚の世界へ。最後は割スープでシメたが、残りスープにライスやチーズ、バターを投入するのも良さそうだ。次回は、気になった「辛ぶっかけ」を啜ってみたい。
<店舗データ>
【店名】 STAND BY ME
【住所】 東京都足立区千住中居町17-14
【最寄】 JR常磐線「北千住駅」西口徒歩6分