無化調・アニマルオフの絶品「貝だし塩」
九段下交差点から首都高5号線・西神田出口方面に歩いて1~2分の距離にある「ヌードルマイスター源九」へ。ご主人は製麺機メーカー「大和製作所」が運営するラーメン学校で学び、2018年5月に創業。火曜~土曜は「貝だしの塩」と「丸鶏醤油」2枚看板、日・月曜は「煮干し」の塩と醤油で勝負している。
落ち着いた雰囲気の店内はカウンターのみ10席。国産丸鶏の出汁に銘柄鶏の鶏油、生揚げ醤油を使った「丸鶏醤油」も気になるが、今回は人気の「貝だし塩らーめん」を特製でオーダー。待っている間、Deward'sのハイボールをひっかける。出汁をとった後の貝に味をつけた自家製の佃煮が添えられていて、これがまた旨いこと。
5分ほどで華やかな丼相の「貝だし塩」が到着。薄濁りのスープは北海道産の一等真昆布でとった出汁に、船橋三番瀬の白ハマグリを1人分300g使用しているという。そこに羅臼昆布から旨味を抽出したタレと合わせ、アミ海老の塩辛で塩味を加える。アニマルオフだが、そう思えないほどに旨味が凝縮されている。
一方の麺は、大和ラーメン学校出身だけあって自家製。北海道産の「春よ恋」「春よ恋挽きぐるみ」をブレンドして使用している。加水率42%と多加水の細麺だが、小麦の香りをしっかりと感じる。麺肌はツルツルで、食感はモチモチの良い麺だ。チャーシューは豚・鶏の2種の低温調理肉。豚肉をスープでしゃぶしゃぶすると旨さ倍増。
そして味玉も絶品だ。科学飼料ではないエサと天然水にこだわる兵庫県・田隅養鶏場の「タズミの卵」を使用。黄身が濃厚で、箸で割った瞬間に丼の主役に躍り出る。後半は、小皿で添えられる「岩海苔とレモンのジュレ」をスープに溶き、酸味と海苔の風味を加えて完食。貝好きなら一度行くべき名店である。
<店舗データ>
【店名】 ヌードルマイスター 源九(げんく)
【住所】 東京都千代田区九段北1-8-3
【最寄】 東京メトロ「九段下駅」5番出口徒歩3分