東京育伸会*塾長ブログ*親子で学びを楽しむ為に出来る事

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記述力を上げる取組み

2016-12-15 15:24:52 | 学習全般

教育革命によって大きな注目を集める記述力ですが

グローバルを意識するよりもっと手前に焦点を当てて考える必要があると思っています

 

自分の考えを口にするというのは簡単なようでとても難しいです

記述力とは 自分の考えをそもそも持っていない子 にとって非常に難易度が高いと言えます

さらに現代っ子の語彙力の乏しさは予想を上回ります

例えば、とても感動する出来事に直面したり感心した時に

すごい!すげーぇ!

という言葉は出てきますが、他の言葉が見つからない・・という事も珍しくありません

それ以外の言葉で今の気持ちを表せないのは、語彙力がないだけでなく

自分の考え そのものが無い時もおなじですよね

相手の意見や主張を正確に理解する事がもしできたとしても、それに対する自分の考えを伝える事が出来ない

もしくは意見そのものが無いと言う状態も珍しくはなくなってきました

当然ですが、そうした場合周りの意見に流されやすく、自分の事も何処か他人事になっていき

気がつけばストレスで押しつぶされそうになっている という事もあるでしょう

文章を書く技術を学ぶ事に偏らせても、そもそも自分の意志や意見を持っていなければ記述力は

なかなか上がらず、評価されるのは難しいでしょう

 

 

ある小学生さんが学校の面談で 理科・社会の記述力に不安があると言われたそうです

なぜ教科を限定する必要があったのかはわかりませんし

先生が記述力に問題があると判断したのがたまたま理科や社会の問題だったのかもしれませんし

明確にどこがどうなのかはわからないのですが、記述力が足らないという結論だけを相談されました

夏休み明け位からこちらで算数を指導させて頂いているので

生徒さんの弱点はある程度把握していますから、記述力が・・と言われた事には納得しています

しかし、記述に限った事ではなく文章題を特に不得意にしている事から察しはついていたという話です

 

記述力を上げる取組みは、まずは生徒さんが落ち着いて机に向かう習慣が必要です

大人しく座っていても、他の事を考えていたりしては意味が無く

目の前にある問題を意欲的に考える力を付ける事から始まると思います

読む力と書く力は別物と捉えている方もいらっしゃいますが、私はそうは思いません

また、書く以前の問題として

自分の考えを口にする習慣があるか?

意見交換を日常的にしているか?

という基本的な所に目を向けてみると良いと思います

意外と記述を苦手にしている子は自分の事を話す機会が無かったり

会話のキャッチボールが苦手だったりしますね

 

実際、自分の意見を持たない子が増えている事で

意思表示のはっきりしている子にとって楽な環境が作り上げられます

予想以上に自分の意見が通ってしまう環境に始めは驚くかもしれませんが

それが常となっていき、意見が通らない事が腑に落ちなくなっていくのです

意見を持たない子はますます意見を言えなくなり、持っている子は幅を利かせていくのです

そんな理不尽な事に巻き込まれないようにする為にも

記述が云々いうよりも前に、意思表示の出来る子、考えを持つ子にしたいですよね

 

学習面から考えれば、小学校は中学校の土台、中学校は高校の土台、高校は大学の土台

ステップアップの為の今がある、と考えると

小学校で躓くという事は、その先全てに躓きながら進んでいくという事になまります

そして、私が不思議に思い矛盾していると感じるのは

小学校の学習内容というものが、中学校での学習内容の土台となるには弱いと思う所です

よくある先取り学習は小学生にはただ難しいだけで、中学に活かされるとはあまり思いません

 小学生の学習が表面をサラッと流した程度しか学習していないように感じるのです

 

記述力というものを、他の教科と切り離して考える事はできません

読解力、表現力、そして自分の意志がそこに存在する必要があるでしょう

考える子に育てるには、教えるより質問してあげる事だと思います

それをするには、会話が必要ですよね

つまり、記述力の根底にあるのは会話 という考えを持つと家庭でも出来る事が沢山ありますね