2019年 中国
◆おススメ度
★★★★☆
◆キャスト
イエ・シューウェイ(腕のいいバイオリン職人):ライリー
ベイ・アルドゥオ(ヒロイン、声優のタマゴ):チャオ・ルースー
ローティエン(アルドゥオの友人):チャン・ジョンミン
ユー・ション(テレビ番組制作会社社長):ユエン・ハオ
リーズー(アルドゥオの親友、番組ディレクター):グラティチュード・タイ
◆感想
1年ちょっとくらい前に見たドラマです。
チャオ・ルースードラマもめっちゃ溜まってきちゃったので、とりあえずこれもサクッとご紹介。
もはや最速でラブコメの女王の地位を確立しつつあるチャオ・ルースーがヒロイン。チャオ・ルースーにはなんとなく
そぐわないタイトルな気もしましたが、とりあえずさらっと見やすくそれでいてちゃんときゅん度もあるドラマです。
ライリーがねー、初めましてだったんですが、けっこうハマっちゃいました。(やや昔のhyde似で(笑)。)
ざっくりと概要をご紹介。
◇◇
ヒロインのベイ・アルドゥオは、日本のアニメ・マンガが大好きで、日本に行って声優になるのが夢だという(ちょっと
特異な?)女の子。中国のメイド喫茶的なお店でバイトしながら日本語と声優の勉強もしつつ日本に行くためのお金を
貯めています。
男主人公のイエ・シューウェイは、イケメンかつ腕のいいバイオリン職人。(奏者としてもけっこうな腕前。)その業界
内では割と有名で注文も絶えない様子。そしてお金持ち。
アルドゥオは、幼馴染で姉妹のように仲の良い友人リーズーと一緒に暮らしていますが、ある日リーズーが勤める会社
で自身が制作する恋愛リアリティ番組「恋愛真っ最中」に急な欠員が出てしまい、リーズーは急遽代役としてアルドゥオ
に依頼。
一方、リーズーの所属する番組制作会社の社長であるユー・ションもまた、自分の親せきでもあるイエ・シューウェイに
代役を懇願。
※承諾してくれるまでここを動かないと言って寝袋を敷きだすユー・ション。
気が乗らないアルドゥオとイエ・シューウェイでしたが、二人のお願いをしぶしぶ承諾し偽装カップルとして番組に出演
することに。
全く仲良く見えない二人でしたが、もともとがクールで無表情、無口なイエ・シューウェイがそれっぽいことを口にする
だけでなぜか甘い囁きに聞こえ、第一回放送は成功に終わります。
そのおかげか、この企画が2回目以降も続くことに。
けれどもアルドゥオ的にイエ・シューウェイに対し許せない出来事があり、リーズーのお願いも拒否。
実は二人は一度ある声優オーディションでの出来事がきっかけで敵対する仲に。今回は偶然の再会だったのです。
けれど、それがアルドゥオの誤解だったことが分かり、アルドゥオはイエ・シューウェイに謝罪し、番組出演も続く
ことに。
二人の誤解は解けたものの、相変わらずクールで冷たいイエ・シューウェイに反発するアルドゥオ。番組の放送が好評
になるにつれ、バイオリン職人というイケメンなイエ・シューウェイとアルドゥオカップルも有名になって行きますが、
それに反して、見せかけラブラブカップルな二人の実際の仲はというと冷え切ったもの。
そんな二人に、偽装カップル疑惑が持ち上がっちゃいます。
ヤラセ発覚を心配したリーズーとユー・ションは、二人の仲の良さを世間に見せつけるために同居を提案。
またもや二人はしぶしぶ従うことに。
そうして、やたらでかいイエ・シューウェイの家に同居することになったアルドゥオ。
そんな二人の偽装同棲生活を暴こうと人気YouTuberが押しかけ、ハラハラしながらも二人で対応したり、
アルドゥオを慕う男の友人ロー・ティエンの出現により自分でも気づかないうちにシューウェイがロー・ティエンに嫉妬
して張り合ったり、
イエ・シューウェイの両親が急に訪ねてきて、彼女としてアルドゥオが気に入られたり
※シューウェイの母親役の女優さん、今回は優しいお母さん役です。
って、色々過ごしているうちに、クールで感情を出さないシューウェイに色々と変化が表れます。
(ここのちょーっとずつイエ・シューウェイがアルドゥオを好きになっていく感じが見ていて微笑ましい。)
けれど、夢に向かって一直線かつ恋心に鈍感なアルドゥオは、そんなシューウェイの気持ちにも、もちろんロー・ティエン
の気持ちにも全く気づきません。
そんなアルドゥオにさすがのシューウェイもけっこう男気を見せたりするところも見所。
そうやってアルドゥオの恋心もだんだん育って行くんですが、ようやく両想いになったところでドラマに良くありがちな
留学のチャンス到来。(このパターン、めちゃめちゃ多いよね。)
夢もシューウェイも諦めたくないアルドゥオと、彼女と離れたくないけど彼女の夢を応援したいシューウェイと、二人の
恋の行方は・・・。
◇◇
ってな感じで、全然面白さを伝えられないあらすじ紹介でしたが。
けっこうこのドラマ、ところどころ首をひねる部分がたくさんあって、微妙って酷評してる人たちもけっこういるみたい
ですが、そんなところも全部ひっくるめて私は好きでした。面白かった。
ドラマ自体は微妙という人たちも絶賛するライリーにハマっちゃって、何回か好きな部分をリピしちゃいました。
リピしてるとちょっと見えてくる、シューウェイを演じる難しさ。
彼のキャラはめっちゃ独特で、今までの俺様御曹司やツンデレ系お金持ちイケメンともちょっと違って。
バイオリン職人ていう職人気質と芸術家気質を持ち合わせた、育ちのいい金持ちツンデレイケメン。
とにかく一つ一つの動作がけっこうゆっくりで、優雅さも魅せなきゃいけないっていう、大変そうな役どころ。
そんなシューウェイを演じきってて、私はライリーすごいなーって思いました。
ちなみに、ライリーは台湾のアイドルグループSpeXialの元メンバーで、イー・ボーチェンと同じグループでアイドル
やってたみたいです。
(NewSから山P抜けた感じなんじゃ・・・?)
ちなみに、色々ツッコミどころもご紹介。
まず、謎の日本推し。
ヒロインは、日本のアニメや漫画が大好き。(うんうん、ここまではよくある設定。)
そして、ゆくゆくはそんなアニメの声優になりたいと思っている。(はいはい、好きが高じて、ですね。)
なので、日本に留学して日本で本格的に声優の勉強して日本で声優になりたいと思ってる・・・って、ここでちょっと
なぜに!?って感じです。
中国でも日本のアニメとか流行ってきてるんだから中国人向けに放送(配信?)するアニメの吹き替え声優目指した方が
現実的じゃない?大好きなものを中国に広めるっていう一旦も担えるわけだし。(そこはオタク気質に忠実で、自分の
やりたいことだけを追求したいってことなんだろうか。)
日本のアニメや漫画が好きで日本に留学したいっていう気持ちも分かるけど、日本で中国人が日本語で声優やるって
言うのはかなり無理があるような・・・。日本人でも声優になるの難しいっていうのに。
まー、でもそういう日本の事情までは分かんないから実現の難しそうな夢を抱えて努力してるってことでいいのか。
ヒロインは、ほんとに日本が好きみたいで、メイド喫茶的なお店でバイトしてるし、そこでちょっとした日本語も
話していて、かつ、大学の友人に日本語を教えてあげたりもしてます。
さらに、ヒロインのバイト先ではハロウィン(だっけ?)かなんかでコスプレイベント開催したり。
(これはトイレに隠れてるシーンだけど)
(こんな感じにしたかった?)
イエ・シューウェイが風邪ひいたときには、二人でワンピースの最新アニメを観たり。
そんなに日本を持ち上げて持ち上げて最後の最後にアルドゥオが留学した先の日本での出来事と日本人の描写がめっちゃ
微妙・・・。
ネタバレですが、ドラマのほんとにラスト。
紆余曲折ありつつ念願叶って日本に留学したアルドゥオ。
けど、思うように勉強がはかどってない様子。(日本語がまだまだかなりカタコト。)同僚にも彼のことを聞かれては寂しそう。
そんな時に、ミュージシャン志望っぽい日本人男性に声をかけられます。
ミュージシャン目指すにはオッサン過ぎないか?
いや、もちろん何歳でもいいとは思うんだけども。プロの方かも知れないし、趣味でやってる人かも知れないし。
けど、現実的にギター担いでる人って若者の方が多くない?こんな感じの人、なかなか見ないような・・・。
さらにこの人、このちょっと前のシーンで雨宿りに来たおじいさんに親切にしているアルドゥオを隠し撮りしてるシーン
が。
おじいさんが実は有名な人で・・・みたいな展開があるかと思いきやそうでもなく、その行為がアルドゥオに気づかれて
警戒されるわけでも怖がらせるわけでもない。ただただアルドゥオを気に入っちゃった日本人の行動を表現してるの?
まーでも、頼る人が誰もいない外国に来て、紳士的にだったとしても知らない男の人に声かけられるって、若い女子に
とってはちょっとコワいよねー。
そこに彼が登場っていうのはかなりほっとするし感動はすると思う。
これが韓国ドラマだったら、声をかけてきた男の誘いをアルドゥオが断った時点で男が豹変してめっちゃコワい目にあって
危機一髪ってところに、本命彼氏登場、みたいな過剰演出になってたかもなので、そうならないのだけはちょっとよかった
かも・・・?
そしてアルドゥオの日本のバイト先。
浮世絵風の絵が貼られてたり、必死に日本らしさを出そうとしてるセット。
そこに、ハート形のお皿で料理を出すって・・・。
小道具さん?ちょっと台無しなのでは。。
まー、なくはないとは思うけど、ドラマ標準としてここで変な個性出さなくてよくない?
ここはフツウに和風なお皿であって欲しかった。
後は以前にも別の記事でご紹介した付け合わせのパンが食パンていうね。
中国ではほんとにあるのか?給食でしかみたことないけど。
ちょっと、お!っと思ったのが、シューウェイが使ってるペン。
これ、お馴染みのマッキーじゃない?
ちょっと全部紹介しきれないのでこの辺で。
ちなみに、アルドゥオの姉的存在の幼馴染で親友のリーズーと、実はシューウェイの一個年上の甥っ子っていう複雑な
血縁関係のユー・ションとのカップルの恋が時々危ういながらもいい感じに進んでいくんだろうって楽しんでたのに、
最後の最後に成立ならず!で、ちょっとショックでした。
ここで、ユエン・ハオに同情的関心を寄せちゃったのでした。