あごう ひろゆきの「集志貫徹」 ブログ

生まれ育った「大田市」をこよなく愛し、責任世代の一人として、先頭に立ちがんばっています。皆様との意見交換の場です。

大田市 決算のお勉強 その6「性質別歳出 その他」

2011年10月02日 23時16分23秒 | 想・有・独・言

○義務的経費と投資的経費とその他

○その他の経費


●物件費:賃金、旅費、公債費、需用費、役務費、備品購入費、報償費、委託料等などの消費的性質をもつ経費です。

 
 驚いたことに、決算統計上は一般職員と常勤的非常勤職員(常勤職員類似の勤務形態の臨時職員)の職員給と

 諸手当等は人件費としての経費経常ですが、任用期間1年未満の臨時職員の賃金は人件費ではなく物件費として計上しているということです。

 正規職員だけで全ての住民サービスを行うことは現時点では不可能に限りなく近い。いかに有効に税金を使い、

 住民のニーズに応えながらその任務を遂行するのかは、頭をひねって考えなければいけないが、
 
 その対応策として、外注する・機械化して能率を上げる・人を雇う等が考えられると思います。

 外注すると経費経常は役務費、機械化すると物件費、人を雇えば人件費という認識があったのですが。

 臨時職員の賃金が物件費とは人権問題にならないのだろうか。また、純粋な人件費の総額もうやむやのままになる可能性もあり、

 人件費をいくら削ったという話も現実性が無くなると思います。

 
 総務省はこの件について、常勤的非常勤職員は勤務形態が比較的明確で共済組合等の諸制度も正規職員に準じているが、
 
 臨時・非常勤職員については地方公共団体ごとに職務内容、勤務形態の実態が様々で

 決算統計上、全国的に比較するには一般職員の人件費と区別する為に便宜的に物件費へ計上するという見解を示しているようです。

 そして、見直しについては慎重な検討が必要と言っています。統計上のこととはいえ、不思議なことで、よく理解できません。

 この問題を解決する為に(かどうかは解りませんが)「歳出比較分析表」があります。その中に「人件費及び人件費に準ずる費用」があり、

 物件費に含まれる賃金、公営企業への人件費繰出し等が詳細に記入されています。

 参考として人口1,000人当たりの職員数とラスパイレス指数も記載されていり他の地方公共団体や類似団体との比較が容易です。

 http://www.pref.shimane.lg.jp/shichoson/zaiseijoho/hikaku/H21_saisyutsu.data/SAI05_322059_2009.pdf

 

●維持補修費:地方公共団体が管理する公共用施設等の維持に要する経費です。
 
 道路・橋りょう、公営住宅等の土木関係施設、清掃施設等の衛生関係施設及び小・中学校等の教育関係施設に係るもの等が上げられます。


●補助費等:法適用企業(公営企業会計)に対する繰出金、さまざまな団体等への補助金、報償費、寄附金等の経費です。

 公営企業会計へ繰出す場合は、公営企業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない、

 あるいは客観的に充てることが困難なものを繰出基準に基づいたもの、財源不足等を補填するための繰出基準以外のものとに分類されます。

 大田市の場合は、ごみ・し尿の処理業務及び消防業務を、直営で運営している為、一部事務組合への負担金が少なく、補助費等は類似団体平均よりかなり低い。


●繰出金:一般会計と特別会計との間又は特別会計相互間において支出される経費。
 
 また、基金に対する支出のうち、定額の資金を運用するためのものも繰出金に含まれます。


●積立金:特定の目的のための財産を維持又は資金を積み立てるために設立された基金等に対する経費です。

 基金は、財政調整基金(年度間の財源の不均衡を調整する、大規模災害時の対応の基金)、

 減債基金(地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目的で設けられる基金)、

 その他特定目的基金(特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立てるために設置される基金)に大別されます。


●投資及び出資金・貸付金:投資及び出資金は、財産を有利に運用するための国債などの取得や公益上必要による会社の取得などに要する経費です。

 貸付金は行政施策上の目的のために地域の住民、企業に市が直接あるいは間接的に現金の貸付を行うため経費です。

 出資金には出資金(経営参加権や配当請求権等があるもの)と出捐金(利益が分配が無いもの)とがあります。

 出資金を拠出しているのは、県の農業並びに林業信用基金協会を始めとする県の公社や協会三瓶ダムや大田市森林組合です。

 出捐金を拠出しているのは、シルバーランド振興事業団やしまね女性センター、大田市体育公園文化事業団などの財団法人や

 大田市社会福祉協議会などの社団法人が主になります。配当という形で直接金が戻ってこなくても財団等の事業そのものが

 市の利益につながるという観点だと思います。なお、配当金は財産収入の利子及び配当金で、貸付金は諸収入の貸付金元利収入でうけます。


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2 コメント

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私にとってもお勉強 (あごう ひろゆき)
2011-10-07 18:02:36
匿名さん、いらっしゃいませ。
予算・決算、歳入・歳出と各項目において
じっくりと詳細に渡り、目を通さないと
見過ごしてしまうものがたくさんあります。
お勉強になれば幸いですし、私も勉強のつもりで
できるだけ詳しく説明していこうと思っています。
市のHPには財政用語の解説コーナーが無いのが残念ですね。
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Unknown (匿名)
2011-10-04 18:01:24
人件費について、とんでもなく大きな問題だと思います。
「お勉強シリーズ」ですが、市政に興味があって初心者見習いで読んでいました。

それでこの人件費!!!

税金が使われている様々な科目で、ぱっと頭に浮かばない業務もあります。
それも大田市を運営する目に見えない行政の仕事なのだと思っています。

だからこそ、市民に正直であって欲しい。

議員が「お勉強シリーズ」で、この問題に私見を書いた意味は大きいです。

共感しますので突っ込んでください。
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