＃923：よりさん、百変幻

無事ストーブも直り、仏間のおがくずも黒ありの仕業とわかりました。
クロアリはシロアリのいるところに来るそうですが、そこのところは今は無視します。
店からアリ駆除を買って来て仏間のあちらこちらに置きました。
帰国後2日目の夜には仏間の角にカーペット状にいたクロアリも、駆除のおかげでほとんどいなくなりました。
でも見つけたクロアリを潰してそのままにしておくと、仲間のクロアリがその死体を運んでいくんです。
巣に持って行って共食いでもするのでしょうかね。

よりさんの主治医によると肝臓に転移した腫瘍も大きくなり、大腸癌も大分大きくなっているそうです。
大腸癌による腸閉塞と敗血症が命取りになりそうです。
金曜日のお昼から２泊3日の外泊を無事終えて、今また病院に帰って来ました。
土曜日の夜はゆっくりとお風呂に入り満足していました。
よりさんは、ある時はボケ老人、そしてある時は子供に説教する母親となり。
はたまた10時間ぐっす寝る赤子のようになったり、3時間寝た後トイレに起き、その後は6時間ベッドの中で、動き回ったり、“お腹がすいた、飴が食べたい”と手がかかるだだ子のようになったり。
死んだら何も食えない、とばかり食欲旺盛の姿も見せれば、果物しか食べない草食系となりもした。
時には凄まじい時代錯誤に陥り、女学生になったり婦人部長になったり。
まさに２泊3日の外泊はめまぐるしい百変幻でした。

兄も車椅子ながら、嫁さんと来てくれたり、私のいとこ夫婦も顔を見せに伊達から来てくれました。
名前はなかなか思い出さなかったけど。
そのほか、隣に住むよりさんの弟、その一家も顔を出してくれたし。
忙しい日々でしたが、みんなよりさんの余命が短いのを知って顔を見せによってくれました。

只今病院の母のベッドの上です。
お昼ご飯を小樽から来てくれた古い友達と食べ、楽しいひと時を送り寝ています。
もう寝ることしかない人生となってしまいました。
永遠の眠りにつくまでそれ程時間がないと思います。
でも大した痛みもなく、食欲旺盛で好きなものが食べることができて幸いです。
隣のベッドには私とほぼ同年代の人が、常に痛みのため“ハーハー”言って大したものも食べれず苦しそうにしています。

なんとも言えない気持ちです。
おんなじ人間なのですが。

ハブグレジュンタのマミーは