細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

見えない鎖   鏑木連

2011-08-18 20:44:24 | 読書メモ か行

《内容》

失踪した母、殺害された父。そこから悲しみの連鎖は始まった。私は“幸せ”ですか?人間の“業”とは、そして幸福とは。乱歩賞作家が問いかける、予測不能の人間ミステリー。    (紹介文より)

 

―――実際目の前に相手がいなくても心が感じる。その心に身体が反応してる。これぞ命の不思議や。こんなけったいなことが、この地球には当たり前のように起こってる。誰かが誰かのことを思うだけで、温かくなるなんて素敵なことはないよ。この素敵の連続が生きるということなんやから、すごいと思わな嘘や

―――言葉は、ときとして残酷です。人の命だって奪いかねない。  (中略)   しかし、人を救うのもまた言葉かもしれません。

―――目に見える正義と悪だけでは割り切れないものがたくさんありました。刑事としての限界を見たんです。つまり法律に接触することだけが悪ではないということです。


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