Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

昨日見たテレビ

2005年11月24日 | 生活
「アデルとカメル」というテレビ映画を見ました。

アデルはアルツハイマーにかかって苦しんでいる上品な老婦人。
息子は母親の面倒を見られないので、社会福祉で人を探してもらっていました。

カメルという、チュニジア系の若者がこの婦人の面倒を見ますが、
このチンピラ青年と、上流階級の老婦人との美しき愛情を描いています。

アデルは普通の人が持つ偏見を一切持たずにカメルに接し、カメルは
それに感動します。
アデルのアルツハイマーの症状は進んでいきますが、カメルは一生懸命
記憶を呼び戻させたり、外に行って、アデルが不可思議な行動をとっても
相手をしたりします。

医者の定期健診で、入院を勧められ、息子はそれに同意してしまいます。

カメルはチンピラ言葉で一生懸命、そんなことをしたら、アデルが牢屋に
行くようなものだ、と、入院を阻止しようとしますが、アデルは病院に。

一週間経って、カメルは心配のあまり、病院に訪ねますが、アデルの病状は悪化。
毎日のように通って話しかけたり、洋服をプレゼントしたりします。

最後に、アデルが、パーキングに、自分の車をずーっと置いてあるのだと
いうので、そこまで行き、彼女の車「ベンツ」を運転して、アデルが行きた
がっていた場所にドライブする所で終わっています。

病院で死んだように動かなかったアデルが車ではじけるように笑っている、
そしてチンピラで刑務所に行かなければならなかったかメルが、
自分のこれからすることを見出す、と言う実に美しい物語でした。

フランスの一連の暴動騒ぎで注目を集めた若者たち。

ちょっと考えさせられた人達もいたのではと思います。