天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

幻震

2019-06-11 10:55:10 | 日記
心身にガタが来ていることに気付いた。けさ4時40分過ぎに震度5クラスの大きな地震が来て、家と体がかなり揺れ動くのが1分近く続いた。何とか無事に収まったので、起きて神棚にお礼に行った。布団に戻ると4時46分だったので、暫く横になってからラジオをつけ5時のニュースを聞いた。しかし、まだ何も地震のことは触れなかった。寝直そうとしても寝付けなかったので、寝起きの体操をしたあと、コーヒーを作りながら6時のニュースを聞いても地震情報はなかった。基礎英語Ⅲとラジオ英会話を聞いた後、7時のニュースでも一言も無かった。ここ10年くらい、秋でもないのに鈴虫の声が聞こえたり、幻聴の症状にあるのは自覚している。しかし、幻震が起きたのは初めての経験である。あんなにリアルに揺れたのに、幻覚だったとは信じられない。心のねじが外れるなんて他人事と思っていたのに、精神的な病に発展しないことを望む。
すごく楽しい本を図書館で見付けた。藤井義晴著『ヘンな名前の植物』、サブタイトルは「ヘクソカズラは本当にくさいのか」である。植物が自分の身を守るため体内物質を放出し、他者を嫌忌させて寄せ付けないようにするアレロパシー(他感作用)の専門家で、そうした事例が中心となっているけれど、著者の博覧強記はどんどん他分野に侵食し、専門性を超越した娯楽作品に仕上がってる。ヘンな名前の由来となるユニークな性質の植物の中で、オオキンケイギクは河川敷の緑化などに一時もてはやされたものの、あまりの繁殖力の強さのために、邪悪な特定外来生物として法で栽培が禁じられ、違反者には禁固刑などの重罰が科せられることを紹介するなど、為になる知識が満載。要するに、「話題の宝庫」「ネタの宝石箱」「雑学のクレーン車」みたいな体裁である。タイトルに沿うと、砂漠の中で葉っぱをボロボロにしながら千年も二千年も生き延びる「奇想天外」と命名される植物が出てくる。世界一醜い植物はコンニャクの仲間のショクダイオオコンニャク(燭台大蒟蒻)で、7年に1度、2日間だけ咲く花は大きいと3.5メートルにもなり、強烈な腐敗臭を発散するため、別名「死体花」とも呼ばれるという。本筋から逸れた箸休めのコラムが9本あり、これまた粒揃いの面白さ。本をめったに読まないので面白いのにぶつかった試しがないものの、唯一の例外となった。

手足なき 弱き身のちゑ あれろぱしィ
吾れに得しめよ こころ病むまへ