天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

琉球グラス

2020-01-27 13:05:43 | 日記

 きのうは隠居爺ィの最大娯楽の大相撲のそれも優勝の懸かる千秋楽をTV観戦できずに残念やった。娘一家が近所の沖縄料理店に招待してくれた。娘婿に醜態は見せられないので、おずおずと年寄りの分別をわきまえて振舞おうとした。しかし、第2の故郷の料理とあってつい我が出て、先ずディープなてびちを注文した。オリオン生ビールで乾杯する辺りまでは問題なかった。
 ところが、今場所一押しの徳勝龍の優勝の行方が気になって、ちょこちょこっとスマホをチェックして、少しホストの気分を害したかもしれない。徳勝龍の、それも予想された正代との同星再決戦でなく、本割で大関貴景勝を破っての優勝が分かり、わが意を得た。
 他の面々はビールのお替りだったけれど、沖縄に3年草鞋を脱いだ者としては当然、泡盛に移った。「瑞泉」と「菊の露」に「久米島の久米仙」の3点ミニカップセットがあったので試した。宮古島の菊の露も捨てがたいけれど、やっぱり首里崎山町に酒蔵を持つ首里宮廷御用達の瑞泉に軍配を上げ、通常グラスのオンザロックに移った。最初に沖縄の透明な海を思わせるブルーのグラスが運ばれた。これはね、琉球グラスと言って、焼成する火加減温度によって色が変わるんですよ、などと蘊蓄を垂れながら味わった。焼き入れが足りずに底に穴が開いていたのか、すぐ無くなったので、次を注文すると、今度は海ブドウのようなグリ-ンだった。ついでに海ブドウを頼むと、在庫が切れていた。ちぇっと舌打ちして、じゃ、島ラッキョウと反射的に言った。それも季節的に3月から出てくるもので、今は置いてないとのことだった。もどかしいけれど、まあ、旬の物しか扱わない良心的で、本格的な店だと、甘めに査定した。
 豚肉甘煮のラフティーはもちろん全員一致の一品だった。家庭料理ではグチャグチャになるソーメンをフライパン焼きしてもシャキッとした味わいを保つ沖縄の奇跡的秘宝技術のソーミン・チャンプルーをなどを突っつきながら歓談していると、緑色のコップもひび割れしていたのか、氷しか残っていなかった。もう一杯頼むと、かッと闘争心が湧くような深紅のグラス入りだった。
 シークワサー・ジュースを飲む孫の女の子は、中学校期末試験の勉強の本を片手に、ソーキそばを食っている。サーターアンダギーは有名店物より揚げたてが美味いんだよ、なんて娘が知ったかぶりをかますので、メニューを見ると、注文から揚げるまでお時間を戴きますと書いてある。そんな支え吊り込み足のような技を出してくると、つい前のめりになってオーダーした。そんな物まで摘みにしたので、胃の中がソーメンよりぐちゃぐちゃになった。後はあまり覚えていないけれど、今朝も頭が痛く、胃がむかつくので相当だったのだろう。
 朝7時のNHKニュースで見ると、貴景勝を寄り切ったあと、徳勝龍はもう土俵上で嬉し泣き顔になっていた。応援し甲斐があったと、貰ってしまった。
 NHKといえば、朝トイレに起きた時にラジオで、韓国の兵隊が性転換手術を受けた後の処分に関して議論になっている話題を報じていた。内容そのものには何とも判断が付かなかったけれど、ソウル支局のリポーターのチョ・ソンギョン記者の見事な言葉遣いに唸った。関西訛りが抜けずに世間受けしない私と違って、とても美しい聞き心地の良い喋り方だった。今度ソウル旅行に出掛けたら、顔を見に行きたくなった。

言の葉に
霊の籠るか
聞くからに
みかほ偲ばれ
逢ひたく思ほゆ