国民的スポーツのプロ野球とサッカーJリーグが10日からいよいよ観客を入れて開催した。プロスポーツは入場料収入なくして成り立たないし、ファンにとっても生の迫力が醍醐味であり、自然の勢いと言える。東京都の感染者数が1日5人前後、全国各県でゼロの日も多かった状況が続いていれば、日常を取り戻す期待が大きく、不安の声はかき消されたであろう。しかし、東京で9日に224、10日に243、11日に206人と連日にわたり新型コロナ感染者数が2百台に高位安定すると、心配が鎌首をもたげてくる。ウイルスをジューサーミキサーに掛けるようなものではないか、といった懸念が生じても仕方ない。一方で、現在のご政道に帰依している多く方からは、死者、重傷者が目立っていないから大丈夫という楽観論も根強い。幸いウイルスは劇毒でないから罹れば即死ということはなく、発症までに2週間くらいのタイムラグがあるという。要は23日(木)からの感染数値を待って、取り越し苦労かどうかを見極めれば良さそうである。ただ、23日は海の日休日で、暦の上で六曜の「友引」に当たり、災いが友にも及ぶと占われているのが気に懸かる。六曜でいえば前日の22日は「先勝」と縁起が良く、政府のコロナ不況突破の切り札として「GO TOキャンペーン」がスタートする。海、山、景勝地が待っている、暫く温泉に浸かっていない、郷里に帰っていない、という人たちの思いに応えて民族移動の奨励が始まる。ジューサーどころか撹拌機の威力で、病原菌を全国津々浦々に撒き散らす可能性もある。それが国民的な免疫獲得の世界的な成功例になるか、重篤者を増やす結果になるのか、注目されるところである。
英単1日1語の学習は「 ace 」である。小学館の「プログレス英和辞典」では、まず第1に名詞として、クローバーのエースの絵札を図示しながら、トランプの1の札と説明している。しかし、今日の例文は動詞で使われている。テニスなどの競技では、サービスエースを取る、の意味となる。今回は、茶目っ気のあるトランプ米大統領が偶々か、受け狙いかで使っているのがミソである。
President Donald Trump claimed on Thursday that he recently "aced" a cognitive test, his latest attempt to dismiss questions about his mental capabilities and attempt to call into question those of presumptive Democratic presidential nominee Joe Biden.
---トランプ大統領(74)は9日、認知テストを最近受け、優秀な成績だったと主張した。このところ、認知力にまつわる問題をいろいろ指摘されるのを打ち消すためと、秋の大統領選の事実上の民主党対抗馬であるバイデン前副大統領(77)の方にその問題があるのではないかと指摘したいようであった、との趣旨の記事である。
~日本の高齢運転者向けの認知機能検査のような簡単なものでなく、正規の医師に診断してもらう試験のようである。本邦では、漫画家でテレビタレントの蛭子能収さん(72)がTV番組で、軽度の認知症と診断されたことを明らかにした。最近ちょっと物忘れが…、といった軽度の認知症は本人が気づかず、医師が診断しなければはっきりしないことは、新型コロナ肺炎とよく似ている。軽い場合は別にそんなに困らないのも同じだけれど、認知症は周りに移らないのに対し、コロナは感染症だというところに特徴がある。もう国の方針が決まってしまったのだからジタバタしても仕方がない。1万馬力くらいの撹拌機で撒き散らされようとも、それに打ち克つ体力を蓄えることがいま一番肝要である。我々が選んだ選良が決めたのだから、いい方向に運んでもらえると信じるしかない。緊急事態宣言解除の際には、日本ならではのやり方で、わずか1か月半で、流行をほぼ収束させ、正に日本モデルの力を示したのだから、一時的に東京都で感染者が増えたように見えても、政府に従ってゆけば国民の大半は大丈夫だろう。
ぬかるみに
くるま踏み入れ
から回り
助けに押さば
身は泥まみれ