今朝は寒さが緩んだ。歩哨の仕事も苦痛が和らいだ。
気も緩んだのか、プロ野球の大御所、野村克也さんがきのう亡くならはった。あの名解説が聞けなくなるかと思うと寂しい。慌ててコンビニにスポーツ紙を買いに行ったけれど、一面見出しに見つからなかった。最終版の地域には出ているのかなあ。
なぜあんなに飛ばせるのか分からなかった。背を丸めて肩に力の入らないコンパクトな振りでホームランを量産する打撃フォームは唯一独特やった。長嶋のように振り回したり、王のように片足上げのステップを取れば飛距離が出るのが理解できるのに対し、魔法の打法であった。野村語録を借りれば、飛ぶに不思議の腕あり、だった。
45歳で引退してからも怪物だった。野球評論の的確さや面白さが並み居る凡百のOBより群を抜いていただけでなく、著書がその道一筋の吉川英治を上回っていたのではないか。しかも、内容が3ページで捨てたくなるようなものでなく、披露宴や研修で借用できそうな箴言に満ちている。勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなしを始め、名言の数が論語より多いほどである。合掌。
時を得ず
王長嶋の
陰に咲く
月見草あはれ
富士の峰山
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