天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

蜜柑

2019-12-25 15:15:01 | 日記
 世の中には様々なクリスマス・プレゼントがある。便乗して判断を誤る者や、決断して幸運を得る者、ケーキを期待したのに刑期だったりする者、博打で稼ごうとして大損する者など、悲喜こもごもだけれど、年内最終商いまでには何とか調整して、引きずることなくまっさらな気持ちで新年を迎えたいものである。
 もう股引を穿いて、シャツを2枚重ねに着て、家の中でもジャンパーを被っても寒くて、炬燵に入らないと居れんようになると、柿の種類も下火になり、ミカンの季節やなあ。伝統の温州みかんだけでなく、清見だ何だと覚え切れないくらいハイブリッド種が豊富に出回り、何の努力もせずただ座っているだけで色んな味が楽しめ、馬鹿であっても消費者は王様を実感する。ひょいと買ってブランドを覚えてないのに、一つひとつの実にずっしり糖汁が詰まって、極甘でかつ酸味を残した特上品にぶち当たった。幸せ。1個で善哉1杯分の糖分を吸収した感じや。前に、愛媛にバス旅行した際、ガイドさんが産地の人間なので言いにくいけれど、濃い橙色の甘いミカンは糖分が多く食べ過ぎると糖尿病の心配があるので、最近は黄色っぽくて割りと酸っぱい蜜柑が健康志向により好まれる傾向になっていると教えてくれた。それを実感するくらい甘くて美味い。暫く健康を度外視して楽しむぞ。でもやっぱり目移りして、夏みかんがあれば買い、八朔を見付ければ手に取ってしまう。冬場はグレープフルーツを見向きもしなくなる。正月には目出度く文旦と言うのか、熊本や愛媛では呼び方が違うかもしれないけれど、巨大ミカンを飾って食べたいな。息子、娘が来てくれたら、年始土産に用意しておいたらエエかも。
 指揮権発動の歴史的証人になれるのかと思ったけれど、見送られたなあ。秋元司衆院議員のIR(統合型リゾート)事業をめぐる収賄容疑で東京地検特捜部にあっさり逮捕された。現職議員なので法務大臣に逮捕の許諾を求める際、森まさこ法相が指揮権を発動してストップを掛けるか注目されたけれど、政権が命運を賭けて庇う程の玉ではなかった。元内閣府副大臣でも自民党を離党して個人の犯罪に矮小化する腹やろ。1954年の造船疑獄の際は、政権与党幹事長で後に総理大臣になる吉田首相側近の佐藤栄作という大物やったから、そこらの有象無象とは比較にならない。65年ぶり注目点やったけれど、時は隔てても同じような政界汚職の連鎖や。何世議員か指を折らなくては分からないくらい政治が子々孫々の家業となり、政見抱負も無い者の金儲けの手段と成り果てている。しかし、欲得だけの唐変木が真似ると、さすがに塀の中に落ちるわ。

クリスマス
ケーキと思へば
刑期なり
一か八かの
リゾート賭博








無知

2019-12-24 21:55:03 | 日記

 クリスマス・イブか、生涯縁がなかったな。
 日経平均は前日比18円高で寄り付き、9円高の2万3,830円でで引けた。クリスマス閑散商いの中、まずまず堅調やなあ。個別にはマネジメントソリューションズ(7033)とかボルテージ(3639)、プレサンスコーポレーション(3254)といったサービスや通信、不動産など内需関連主導で買われ、FUJI(6134)の電子部品関連が高いのも予想通りの展開となっちょる。米株がシナリオ通り米中通商協議の進展により堅調となり、ナスダックが8日連続の史上最高値を更新しとるからなあ。トランプ米大統領がウクライナ疑惑と弾劾裁判に、納税申告書開示問題などから国民の目を逸らすためには、株と景気に頼るしかないもん。
 お年玉代を稼がないといけないけれど、年賀状の期限なので、そんなんばっかりにかかずらわっておれんわ。と言うても、出す先は兄弟、甥姪だけやし、適当に流しとこ。
 謹賀新年
 一世一元の御代になっても両親同様、三元号を生き永らえさせて貰ったことに深く感謝しつつ、令和の初新年を言祝ぎ申し上げます。
 旧年の日本列島は台風、豪雨、洪水の大災害に間断なく見舞われ、堤防が各所で決壊し、家畑が毀たれ、平成末年の漢字を私などは「壊」に決めました。
 令和二年は雨降って地固まるの喩えの如く、「明」るい「光」が差すことを信じて疑いません。NHK大河ドラマも明智光秀です。敵は本能寺と常に目標を定めて、打ち損じの無いよう地固めを図ってまいりましょう。
 良いお年でありますように!   令和2年元旦


 ハガキを買うついでに、年玉用の金を引き出した。ポチ袋にもう封入した。これで金融機関がいつから休もうと安心や。
 プロ野球ソフトバンクの森唯斗投手は球団日本人投手最高の年俸4億6,000万円プラス出来高払いで契約更新とは、一足先に良い年になったなあ。正直言って千賀とか和田は知っていても全く初耳の選手やった。森といえば西武の森捕手しか思い浮かばなかった。オリックスの山本由伸みたいな凄い投手を見て感銘を受けたんやから、世界野球プレミア12の試合に顔を見せてほしかったな。 

いち強き
武器は無知なり
知らざれば
弓矢も大臣も
畏ることなし




冬景

2019-12-23 18:00:53 | 日記
 この期に及んでまだ年賀状を書く気がしない。一昨年末に近い親族を除き、年賀状廃止のお知らせを送ったので、だらけている。だいたい、「明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします」だけの知らせに対し、近況や新年の抱負などをまじめに書くのが馬鹿々々しくなって止めた。文面まで年賀状ソフトに任せているのには腹が立った。今年こそ一杯やりましょうと添えてあっても、やった試しがない。悪貨が良貨を駆逐して、中には懐かしい便りもあったのまで途絶したのは惜しいけれど、懐旧に浸るほど老後は生易しくない。明日か明後日までに出せば元日に届くのだろう。そもそも窓口にハガキを買いに行かなければならないのが面倒くさい。かんぽのように、「お前は寄生虫か!」と怒鳴るくらいなら、自販機販売で合理化を図る方が先決ではないのか。
 それより株式、FXの最終商いはいつやったかな。世界情勢を読んで資産組み換えをしなければならないけれど、そういう根気が薄れてきたなあ。トランプ大統領の罷免が無くて、再選のために株式市場をにらんで米中貿易摩擦が緩和し、FRBにも緩和圧力を掛け、ダウは高原状態を維持すると見て、基本は輸出関連売りの内需関連買いだけれど、半導体関連、中国関連はリスクテイクで行くか。ドル円の上昇は押さえ付けられるやろ。
 来年の相場を考えていると、つい愛宕柿を2個買ってしまった。右上がりに推移して夏場にガクンと来て、再上昇の上、年末に急落のチャートの姿になる。
 来年こそ年間を通じて真面目にやらなければならないのが英会話勉強である。東京オリンピック客をいろいろ案内する必要が生じるかもしれない。と、散歩の途中、思い付いてラジオ英会話1月号を買った。何か見たことがあると変な気がして、帰ったら2冊目だった。娘がこの前、亭主の実家に年賀状を止めたと挨拶状が来たのに、新年に年賀状も届いたので、お宅のお父さんは認知症が来てるのではないかと笑い者にされたと怒っていた。少し来ているかもしれない。
 なぜか最近は、葉が散った寒々とした木の姿が好ましく思えるようになった。実も落ち、葉も散り、尾羽打ち枯れた惨めな鳥のようではある。寒さに震えながら眺める先は花も実もない、ただ静寂の世界である。貧富賢愚が相互に競い罵り合って、疲れ果てて行き着く先は、大概こんなものだろう。ブレーキとアクセルを踏み間違えて数多殺傷しても上級国民の特権然と偉そうにしている者も居るけれど、押し並べて老境とはかくの如きものではないのか。そのまま立ち枯れるものもあるし、春にまた芽を出す魂胆を持つものもある。だが暫くは、鬱陶しいから、年寄りはみんな大人しく眠っていてほしい。

ぼけが来て
周り困るも
我のみは
笑ひ飛ばして
凹まぬ憎し








無敗

2019-12-22 18:51:40 | 日記
 梅宮辰夫さんを偲んでAmazonプライムビデオで『仁義なき戦い』を無料で観た。第1作目であっさり殺される若頭の若杉役だったけれど、やっぱりドスが効いて迫力のある、かつ渋みと哀愁の漂う演技だった。第2作の『広島死闘篇』の茶目っ気のある山城新伍、ド派手でケバい千葉真一、ストレートで好感の持てる北大路欣也もエエけれど、寂しげな目の表情により重厚な色気を醸し出しているところが良かった。若い時にこの映画を観て、館を出る頃には釣られて肩で風を切って歩道を歩いたものやったけれど、第5作目の完結篇だったか、菅原文太の昌ちゃんと小林旭が刑務所内で、歳を取るとこの寒さが堪えるなあと、しみじみ語り合うシーンによって、現実に引き戻された記憶がある。調子に乗っても碌なことにならないわが人生を暗示していた。
 前に『宮本武蔵 巌流島の決斗』を勧められるまま見たら、今度は『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』をAmazonに奨められた。アメリカ女子フィギュアスケーターの話で、動機的に身に覚えがないものである。これら2作ともプライムビデオ映画鑑賞の履歴から全く繋がりがない。ひょっとして日誌に高倉健のことと、ロシア女子金メダリストのザギトワの引退騒動について言及したことが原因だったとしたら、怖い話である。そんなものがなぜそっちに漏れ、知られているのか。それなら、ここで宮下順子のことを書けば、団地妻シリーズをプライム会員無料配信してくれるのだろうか。一度試してみる価値がありそうや。ええ年こいて、谷岡ヤスジみたいに鼻血ブゥーになっても知らんぞ。
 ジャパン・トップ12卓球日本一決定戦は男子張本智和、女子伊藤美誠の優勝で何の変哲もなく今年の卓球の幕を閉じた。それにしても伊藤対平野美宇の決勝戦は白熱のラリーの見せ場が多く、来年に期待を持たせるものだった。このところ、やっぱり中国の前には後塵を拝するしかないかと諦めの気持ちが支配していただけに、ひょっとしてのサプライズが望めるなら東京五輪も楽しみになってくる。
 とにかく伊藤美誠が勝利インタビューで、「来年は無敗の女になる」と宣言したのには、頼もしく思った。
 クリスマスまで最後の日曜日なので、うろついているとケーキの売り込みが激しくて、つい買った。Xマスに何の縁もないけれど、今年も一年何の起伏もなかったので、果敢無い景気づけに散財した。東京オリンピックまであと215日か。第1次申し込みが全部外れて、気が抜けて、冥途の土産にするつもりが、もう買いに行かないことにした。テレビ観戦の方が気楽でええわ。地味こそが生きる知恵や。

山もなく
締める要なき
年の暮れ
明けてもごたく
並べ歌はむ






冬木

2019-12-21 18:56:12 | 日記
 昨春のアメリカ旅行ではルート66がアメリカらしさを感じた場所の一つの代表だったなあ。ニューメキシコのモーテルでは、「さあ勝手に泊まっていけッ」という開放感がある一方、コーヒーサービスや利用の仕方を聞けば、丁寧に教えてくれるフレンドリーさもあった。フロントに鎮座していたマスコットの犬は、アーネスト・ボーグナインみたいな怖い顔をしていた割には、日本人にも人懐こかった。
 日本の割と近くにもルート66を看板にした洒落た喫茶店がある。旅の思い出を反芻して寛ぐのにちょうどいい。アメリカの郵便が届きそうな民家もあり、この辺りは通称アメリカ村と呼ばれている。だから散歩の遠出も苦にならない。
 冬の景色は鳥が風味を増してくれる。採り入れの終わった休耕畑には取り残した種を啄む姿が見られる。柿の実を鳥たちのために放置している木には、ムクドリやら何やらがやってきて、葉が散り切った侘し気な枝に活気を与えている。
 世界卓球釜山大会日本代表選考会をテレビ観戦しながらのクリスマス・ディナーはトマトピューレ・スパゲッティも牛肉シチューも我ながら上出来だった。昼にラーメンを食べたばかりの孫が美味しいといってかなり食べてくれたのだから、恐らく店の物を上回っていたのだろう。
 小手鞠るいの『空から森が降ってくる』で、山登りの途中に行き交った親子の会話のくだりがある。歩き疲れた子供が、頂上に何があるのか尋ねたのに対し、父親が「頂上には何もない」「到達したという満足感だけがある」と答えたそうである。それを引き取って著者が、「この人生を生き終えたら、そこには何があるの? 何もない。ただ生きたという満足感だけがある」と展開している。何もないと分かって生きないと、自分を探したり、意義を求めたりすると、無いことの空しさに苛まれてしまうので、冬のカラスに食いむしられた裸木の柿のように居ようと思う。

熟れ尽きて
半ば鴉に
食はれけり
いま果てんとす
柿の実の寂び