ドナウ川の白い雲

ヨーロッパの旅の思い出、国内旅行で感じたこと、読んだ本の感想、日々の所感や意見など。

花道みたいだった

2016年03月14日 | 随想…文化

 今朝 (3月14日) のスポーツ欄。名古屋マラソン。「 田中1秒差 夢つかむ 」という大きな見出しの横に、「野口23位 『悔いなし』」。

 「 5キロ過ぎて先頭集団から遅れ、10キロ付近から右足に痛みが出ても前に進めたのは、沿道を埋めるファンの声援があったからだ。『 花道みたいだった。最高の42.195キロでした 』」。

 「 スタート地点に向かう直前に泣いた。『 無事に戻ってこい 』と送り出す広瀬永和総監督も泣いていた 」。

 「『 悔いはない。これからのことは、ゆっくり考えたい 』」。

 アテネ五輪のマラソン金メダリスト野口みずき。

 トップで、大歓声の中、オリンピック会場に帰って来て、残りのコースを飛ぶように走り抜けた小柄な姿を、今も覚えている。

 今、37歳。最後のレースは、沿道のファンの暖かい声援があって、「花道みたいだった。最高の42.195キロでした」。

 良い言葉だ。桜の春も近い。

 まだ37歳。いろんなことができる年齢である。

    ★   ★   ★

 今朝の新聞で、もうひとつ。

 囲碁の人工知能に対して、世界トップクラス・韓国棋院のイセドル9段が、3連敗の後、1勝した。拍手で記者会見場に迎えられたイ九段「 1局勝ったのに、こんな祝福を受けるのは初めて。何ものにも代えがたい1勝だ 」。

 その記事の見出しが面白かった。

 「人類の意地 見せた」!!

 コンピュータに対して、とにかく、人類を代表して、ナマミの人間の意地を見せた。

 この記事を書いた讀賣新聞の記者に、「見出し賞」を上げます。 

 我々は、みんなけなげなナマミ。

 昨日、トルコで、自動車爆弾テロで40数人を殺したテロリストも、不気味な国の不気味な指導者たちも、ナマミの人間たちの命のけなげさに思いを致してほしい。

 

 

 

コメント
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