今日はちょっと変なことがありました。
サンジェルマン・デ・プレを歩いていたら中国人の中年カップルに呼び止められた。
「あそこのルイ・ヴィトンの店に行って、お財布を買ってきてくれない?」
「はい?」
「僕たちは1点ずつしか買わせてもらえないんだ」
「格好が汚いからじゃないの?」という言葉は飲み込んだ。
よくあの敷居の高い店にそんな汚いジャンパーとスニーカーとウエストポーチ(!)で入れたわね。という出で立ちの二人。
近所の商店街じゃないんだから。
最近中国人の買占めがとてつもないから、有名ブランドショップは売るのを渋っているというのを聞いたことがある。
中国人は確かに海外に増えた。それもものすごくお金持ちの。
しかし私から見ると、日本人以上に買い方に品がないのだ。
まさに『買い漁り』。
お店の前まで観光バスが乗りつけ、どばっと中国人が出てきて、買い漁る。
ギャラリー・ラファイエットなどには中国人用のコーナーがあるらしい。
海外旅行できて、ブランド品を買えるだけの中国人が増えたということだけれど、
国に持って帰って転売しているらしいし。
しかし私はなかなか断れない、損な性格なのだ。
偽札でも掴まされるんじゃないかと疑ったけれど、
すごい勢いで「この型じゃなくて、この型でもなくて」とヴィトンの財布が出てくる。
「この330ユーロの財布がいいの」と紙を見せられる。
私「じゃあ、ここの店じゃなくて、シャンゼリゼとか、ギャラリー・ラファイエットで買えばいいじゃない」
彼ら「あっちはだめだ。現金を受け取ってくれないから」
私「ごめんなさい。私、できません」
彼ら「お願いだから頼む」
かなり強引だ。
結局引き受けてしまった。
「モノグラムでも良いよ。小銭入れはジッパーがいいな。はい、じゃあ330ユーロ。あ、あとキーホルダーもこの6個のやつを、2つ。120ユーロずつ。店の前で待ってるから」
ぽいっと570ユーロ渡された。
「……。」
やっぱやめとけばよかった。
どう考えてもおかしい。
偽札だったらどうしよう???
しかし、私の困惑などソッチノケだ。
私もなかなかきっぱり断れない。
なんて馬鹿のお人好し・・・
私はルイ・ヴィトンに向かって歩き出した。
振り返ると、二人は私のことなんてもう見てやしないのだ。
このままダッシュすると思わないのかな?
ルイ・ヴィトンに入った。
パリに来て、初めてだ。本場のヴィトン。
日本と同じ、これでもかとばかりに高貴な雰囲気。
嫌いではないけれど、ヴィトンは私にはまだ早いと思ってしまう。
デザイナーズブランドを身に着ける前に、そのブランドの格に見合う女性になりたいと思う。もちろん背伸びもしたくなるのだけど。
特に今回は自分が買うのではないし、シチュエーションがシチュエーションだけに、さっさと目当ての品を見つけて買った。
店員はフランス語で話しかけてきた。
当たり前か。
でも日本人でフランス語を話せる人は少ないだろうから、英語で話しかけられるのかと思っていた。
これが良く話に聞く、「絶対に英語を話そうとしないフランス人か?!」と偏見の目を向けてみた。
みんな、「フランス人はプライドが高くて性格が悪い」というけれど、
まだそういう対応をされたことはない。
ただ単に鈍感なのかもしれないけれど。
と思っていたら、フランス人の男性の店員が、隣の日本人の客にぎこちない日本語を話していた。
「パスポート ヲ ミセテクダサイ」
支払いを済ませ、私は店の外へ出た。
二人を探したが・・・
いないんだよ、これが。
嘘でしょ?!
キョロキョロ見渡しても、本当にいない。
もうほんとに、このまま帰っちゃうぞ?!
遠くの方で、やっと見つけた。
「いやー、近くにいて見つかったら怒られちゃうからさ」
本当に、市場にいるおっちゃんおばちゃんのような人たちだ。
「あのー、これにしましたが、良かったんでしょうか」
「あー いいよ、いいよ」
・・・大して中身を調べもしないんだよ、これが。
「アリガトウ。アリガトウ。箱、あげる。じゃあね。よい旅を」
箱から中身を出して粗雑にポケットにしまって、
二人はにこやかにそこを去っていきました。
は、箱もらってもさ・・・
まったく意味がわかりません。
やはり転売なんだろう。お土産じゃあないよね。
それにしても天下のルイ・ヴィトンを相手にして、
品がなさすぎるというか、一体何なんだ?!
第一、何でそんなに簡単に私に570ユーロ(8万5千円)預けたのだ?
本当に、引き受けなきゃ良かった。
今度は二度とやりません。
家に帰ってお友達に話したら、しょっちゅうあることだという。
中国人、恐るべし。。。
サンジェルマン・デ・プレを歩いていたら中国人の中年カップルに呼び止められた。
「あそこのルイ・ヴィトンの店に行って、お財布を買ってきてくれない?」
「はい?」
「僕たちは1点ずつしか買わせてもらえないんだ」
「格好が汚いからじゃないの?」という言葉は飲み込んだ。
よくあの敷居の高い店にそんな汚いジャンパーとスニーカーとウエストポーチ(!)で入れたわね。という出で立ちの二人。
近所の商店街じゃないんだから。
最近中国人の買占めがとてつもないから、有名ブランドショップは売るのを渋っているというのを聞いたことがある。
中国人は確かに海外に増えた。それもものすごくお金持ちの。
しかし私から見ると、日本人以上に買い方に品がないのだ。
まさに『買い漁り』。
お店の前まで観光バスが乗りつけ、どばっと中国人が出てきて、買い漁る。
ギャラリー・ラファイエットなどには中国人用のコーナーがあるらしい。
海外旅行できて、ブランド品を買えるだけの中国人が増えたということだけれど、
国に持って帰って転売しているらしいし。
しかし私はなかなか断れない、損な性格なのだ。
偽札でも掴まされるんじゃないかと疑ったけれど、
すごい勢いで「この型じゃなくて、この型でもなくて」とヴィトンの財布が出てくる。
「この330ユーロの財布がいいの」と紙を見せられる。
私「じゃあ、ここの店じゃなくて、シャンゼリゼとか、ギャラリー・ラファイエットで買えばいいじゃない」
彼ら「あっちはだめだ。現金を受け取ってくれないから」
私「ごめんなさい。私、できません」
彼ら「お願いだから頼む」
かなり強引だ。
結局引き受けてしまった。
「モノグラムでも良いよ。小銭入れはジッパーがいいな。はい、じゃあ330ユーロ。あ、あとキーホルダーもこの6個のやつを、2つ。120ユーロずつ。店の前で待ってるから」
ぽいっと570ユーロ渡された。
「……。」
やっぱやめとけばよかった。
どう考えてもおかしい。
偽札だったらどうしよう???
しかし、私の困惑などソッチノケだ。
私もなかなかきっぱり断れない。
なんて馬鹿のお人好し・・・
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私はルイ・ヴィトンに向かって歩き出した。
振り返ると、二人は私のことなんてもう見てやしないのだ。
このままダッシュすると思わないのかな?
ルイ・ヴィトンに入った。
パリに来て、初めてだ。本場のヴィトン。
日本と同じ、これでもかとばかりに高貴な雰囲気。
嫌いではないけれど、ヴィトンは私にはまだ早いと思ってしまう。
デザイナーズブランドを身に着ける前に、そのブランドの格に見合う女性になりたいと思う。もちろん背伸びもしたくなるのだけど。
特に今回は自分が買うのではないし、シチュエーションがシチュエーションだけに、さっさと目当ての品を見つけて買った。
店員はフランス語で話しかけてきた。
当たり前か。
でも日本人でフランス語を話せる人は少ないだろうから、英語で話しかけられるのかと思っていた。
これが良く話に聞く、「絶対に英語を話そうとしないフランス人か?!」と偏見の目を向けてみた。
みんな、「フランス人はプライドが高くて性格が悪い」というけれど、
まだそういう対応をされたことはない。
ただ単に鈍感なのかもしれないけれど。
と思っていたら、フランス人の男性の店員が、隣の日本人の客にぎこちない日本語を話していた。
「パスポート ヲ ミセテクダサイ」
支払いを済ませ、私は店の外へ出た。
二人を探したが・・・
いないんだよ、これが。
嘘でしょ?!
キョロキョロ見渡しても、本当にいない。
もうほんとに、このまま帰っちゃうぞ?!
遠くの方で、やっと見つけた。
「いやー、近くにいて見つかったら怒られちゃうからさ」
本当に、市場にいるおっちゃんおばちゃんのような人たちだ。
「あのー、これにしましたが、良かったんでしょうか」
「あー いいよ、いいよ」
・・・大して中身を調べもしないんだよ、これが。
「アリガトウ。アリガトウ。箱、あげる。じゃあね。よい旅を」
箱から中身を出して粗雑にポケットにしまって、
二人はにこやかにそこを去っていきました。
は、箱もらってもさ・・・
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まったく意味がわかりません。
やはり転売なんだろう。お土産じゃあないよね。
それにしても天下のルイ・ヴィトンを相手にして、
品がなさすぎるというか、一体何なんだ?!
第一、何でそんなに簡単に私に570ユーロ(8万5千円)預けたのだ?
本当に、引き受けなきゃ良かった。
今度は二度とやりません。
家に帰ってお友達に話したら、しょっちゅうあることだという。
中国人、恐るべし。。。