意外と知らない京都「ハイキングできる世界遺産」五重塔から1時間「上醍醐」レポ
VRABO Mountain より231108 加藤 和花
五重塔「醍醐寺」から1時間「上醍醐」豊臣秀吉ゆかり&滝見コース「実踏レポ」
(撮影:加藤和花)
古都・京都の風情を感じられる、世界遺産・醍醐寺。春の桜と秋の紅葉が美しく、境内に建っている五重塔は京都府最古であることで知られ、連日大勢の観光客が訪れる。伽藍の背後には醍醐寺の始まりの地である上醍醐があり、山中にもお堂が点在している。
関連:■せっかく訪れたのに…行かないのはもったいなすぎる! 国宝・文化財も多い「上醍醐」
しかしながら,多くの人は麓の五重塔や金堂,三宝院の庭園などを鑑賞したら満足して帰路に就いてしまう。それではもったいない。
上醍醐や上醍醐に至る道には、さまざまな見どころがある。
そこで本記事では、麓の伽藍から上醍醐までの道のりや見どころを写真とともに紹介する。
■豊臣秀吉が花見をした場所「上醍醐不動の滝」
上醍醐の入山口。奥には山道が見える
上醍醐まで登るため、まずは麓にある女人堂で受付を済ませる。入山口付近には仏像が安置されており、山に入る人を見送っているようだ。仏像の前を通り過ぎると、女人堂付近とは打って変わって本格的な山道が現れる。
上り坂の後は平坦な道が少し続き、また上り坂を進むことになった。
入山口を通り過ぎると、さっそく登り坂が現れる
上り坂を終えると、いったん平坦な道に
途中、豊臣秀吉が花見会を催したと伝わる場所があった。現在は立ち入り禁止になっており、地面は落ち葉で埋め尽くされている。看板によると花見当日、秀吉は一家を引き連れ、和歌をしたためた短冊を桜の枝に吊り下げ、豪華絢爛な花見を行ったらしい。
上醍醐不動の滝。周囲には水が流れる音が響いていた
上醍醐不動の滝のすぐ近くにある休憩所
■豊臣秀吉が花見をした場所「上醍醐不動の滝」
上醍醐の入山口。奥には山道が見える
上醍醐まで登るため、まずは麓にある女人堂で受付を済ませる。入山口付近には仏像が安置されており、山に入る人を見送っているようだ。仏像の前を通り過ぎると、女人堂付近とは打って変わって本格的な山道が現れる。
上り坂の後は平坦な道が少し続き、また上り坂を進むことになった。
入山口を通り過ぎると、さっそく登り坂が現れる
上り坂を終えると、いったん平坦な道に
途中、豊臣秀吉が花見会を催したと伝わる場所があった。現在は立ち入り禁止になっており、地面は落ち葉で埋め尽くされている。看板によると花見当日、秀吉は一家を引き連れ、和歌をしたためた短冊を桜の枝に吊り下げ、豪華絢爛な花見を行ったらしい。
上醍醐不動の滝。周囲には水が流れる音が響いていた
上醍醐不動の滝のすぐ近くにある休憩所
400年以上前に催された豊臣秀吉の花見会に思いを馳せ、さらに山道を進むと上醍醐不動の滝が見えてきた。上醍醐不動の滝周辺は人の手で石垣が積まれたような雰囲気で、こぢんまりとした祭壇のようなものも設けられている。広めの休憩所もあったため、ここで一休みしてさらに歩を進めることにした。
上醍醐不動の滝を過ぎたら、山の斜面をジグザグと進むように坂と階段が続く
途中には小さな休憩所もあるため、休みを挟みながら進んだ
上醍醐不動の滝を過ぎると、ひたすら上り坂と階段が続く。平坦な場所を見かけることはあまりなく、立ち止まりながら30分ほど歩き続けた。
上り坂と階段が終わると、また広めの休憩所が現れる。この休憩所を過ぎたら、上醍醐まであと少し。下り坂を歩き、上醍醐の寺務所前に到着した。
■上醍醐に到着! 点在するお堂を巡る
上醍醐に到着。寺務所に行くなら門をくぐり、お堂を巡るなら左側の小道を進む
瓦屋根が付いている門をくぐり上醍醐の寺務所、門の横の小道をさらに奥へ進むと、上醍醐のお堂が建っている場所まで行ける。今回は寺務所に立ち寄らず、お堂を巡ることにした。
霊泉「醍醐水」が湧き出ている場所。キンキンに冷えた水が沸いていた
まず訪れたのは、醍醐寺発祥の霊泉である「醍醐水」。醍醐寺を開いた理源大師が874年に発見し、隠遁した場所だそうだ。現在はお堂の横に設置されている蛇口から、水を汲んで飲むことができる。
准胝堂の跡地。再建が待たれる
続いて訪れたのは、西国三十三所の霊場でもある「准胝堂(じゅんていどう)」の跡地。 2008年の落雷により建物は消失してしまい、現在は再建予定地として更地になっている。再建されたらまた訪れたい。
国宝・薬師堂。平安時代の遺構としてとても貴重な文化財
その後も薬師堂・五大堂・如意輪堂・開山堂を巡った。薬師堂は平安時代末期の1121年に再建、如意輪堂は江戸時代初期の1613年建立である。開山堂は1606年に豊臣秀吉が建立したとのこと。400〜1000年もの間、上醍醐を見守り続けたお堂の歴史に圧倒される。上醍醐には1時間ほど滞在し、下山することにした。
■上醍醐までは片道1時間ほど! 準備は万全に
上醍醐に至る階段。真ん中にはロープが設けられているが、支柱が倒れているものも数か所見かけられた
麓の女人堂から上醍醐までは、休憩を挟みながら片道1時間くらいで行くことができた。
准胝堂の跡地。再建が待たれる
続いて訪れたのは、西国三十三所の霊場でもある「准胝堂(じゅんていどう)」の跡地。 2008年の落雷により建物は消失してしまい、現在は再建予定地として更地になっている。再建されたらまた訪れたい。
国宝・薬師堂。平安時代の遺構としてとても貴重な文化財
その後も薬師堂・五大堂・如意輪堂・開山堂を巡った。薬師堂は平安時代末期の1121年に再建、如意輪堂は江戸時代初期の1613年建立である。開山堂は1606年に豊臣秀吉が建立したとのこと。400〜1000年もの間、上醍醐を見守り続けたお堂の歴史に圧倒される。上醍醐には1時間ほど滞在し、下山することにした。
■上醍醐までは片道1時間ほど! 準備は万全に
上醍醐に至る階段。真ん中にはロープが設けられているが、支柱が倒れているものも数か所見かけられた
麓の女人堂から上醍醐までは、休憩を挟みながら片道1時間くらいで行くことができた。
しかし、地面は山肌がむき出しのところや、角が尖っている石がゴロゴロ落ちている場所もあった。階段の高さも均一とは言い難いため、トレッキングポールを用意し、登山靴かクッションがしっかり効いたスニーカーを履いて行った方がよいだろう。
道中には自動販売機が見られなかったため、飲料水を用意しておくこともおすすめする。
国宝・金堂。現在建っているのは1600年に建てられたもの
三宝院の庭園。上醍醐まで登った後は、まったり庭園を眺めるのもよいだろう
ちなみに、上醍醐への入山料は基本600円だが、麓の伽藍への拝観券を持っていたら500円になる。伽藍も貴重な文化財の宝庫なので、時間に余裕がある方はぜひ麓も巡っていただきたい。
●醍醐寺
・住所 京都市伏見区醍醐東大路町22
・電話 075-571-0002
※この記事の情報は2023年11月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新情報はリンク先のHPでご確認ください。
道中には自動販売機が見られなかったため、飲料水を用意しておくこともおすすめする。
国宝・金堂。現在建っているのは1600年に建てられたもの
三宝院の庭園。上醍醐まで登った後は、まったり庭園を眺めるのもよいだろう
ちなみに、上醍醐への入山料は基本600円だが、麓の伽藍への拝観券を持っていたら500円になる。伽藍も貴重な文化財の宝庫なので、時間に余裕がある方はぜひ麓も巡っていただきたい。
●醍醐寺
・住所 京都市伏見区醍醐東大路町22
・電話 075-571-0002
※この記事の情報は2023年11月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新情報はリンク先のHPでご確認ください。