要旨
「ゆるキャラ」と呼ばれるご当地キャラは、今やマスメディアでも当たり前のように目にするようになっている存在である。本研究ではそのゆるキャラの語尾を「役割語」の観点から考えて調査した。
調査方法は「ゆるキャラグランプリ2013」から上位100体のうちゆるキャラ自身が発言していると考えられる94体を調査対象とした。「役割語」とは金水(2003)で提唱された理念で、ある特定の言葉づかいを聞くと特定の人物像が想像できるときや、いかにもその人物が使いそうな言葉づかいを「役割語」と呼んでいる。本研究では「役割語」をもとに、①ゆるキャラの語尾を独自で考えたカテゴリーに分類する。②キャラコピュラ、キャラ助詞、動物キャラ終助詞、ショーアップ語に分類する。という2つの研究をした。
調査結果は、①では「~だよ」という話しことばが1番多かったが、役割語としては自分の名前を語尾につける「名前型」が最も多く、その他の順位もそのゆるキャラの固有性が高くなるような語尾の順になっていた。②では、「~だにゃ」 などの動詞に近い位置にその動物らしい語尾が終助詞になっている動物キャラ終助詞が最も多く、他の助詞と比較し考えると、動物キャラ終助詞が徐々に文法化されつつあるということが分かる。
「ゆるキャラ」と呼ばれるご当地キャラは、今やマスメディアでも当たり前のように目にするようになっている存在である。本研究ではそのゆるキャラの語尾を「役割語」の観点から考えて調査した。
調査方法は「ゆるキャラグランプリ2013」から上位100体のうちゆるキャラ自身が発言していると考えられる94体を調査対象とした。「役割語」とは金水(2003)で提唱された理念で、ある特定の言葉づかいを聞くと特定の人物像が想像できるときや、いかにもその人物が使いそうな言葉づかいを「役割語」と呼んでいる。本研究では「役割語」をもとに、①ゆるキャラの語尾を独自で考えたカテゴリーに分類する。②キャラコピュラ、キャラ助詞、動物キャラ終助詞、ショーアップ語に分類する。という2つの研究をした。
調査結果は、①では「~だよ」という話しことばが1番多かったが、役割語としては自分の名前を語尾につける「名前型」が最も多く、その他の順位もそのゆるキャラの固有性が高くなるような語尾の順になっていた。②では、「~だにゃ」 などの動詞に近い位置にその動物らしい語尾が終助詞になっている動物キャラ終助詞が最も多く、他の助詞と比較し考えると、動物キャラ終助詞が徐々に文法化されつつあるということが分かる。