◆福田首相が12月23日、薬害C型肝炎被害者全員の「一律救済」を議員立法で行うよう自民党執行部に指示したと発表した。訴訟原告団は、驚きとともに一応歓びの声を発していたが「立法の内容が不明」として疑念と不安を払拭できない様子である。
朝日新聞の世論調査の結果、福田内閣の支持率が31%にまで急落している状況のなかで、「政治決断」できず、国民の多くを落胆させたことから、さらに支持率がダウンし、20%台に突入すると、福田内閣が維持できなくなると憂慮し、慌てて「議員立法」を決断したようである。
◆拙著「老害政治」(光文社ペーパーバックス)のなかで力説したが、国会議員たる政治家の務めは、「法律づくり」にある。各省庁の官僚が作った法案に賛否を示すために、起立したり、挙手したりしていればよいというものではない。賛否を表す機械ではないのである。首相に限らず、国会議員は、自ら法案をつくり、同志を集めて提案して、成立を図るのが使命であり、義務と責任を負っている。この単純なことが、長く続いた「官僚政治」のなかで忘れられていた。薬害C型肝炎被害訴訟において、これは与野党ともに怠慢の謗りは免れない。
◆それにしても、福田首相は、お粗末である。見方によっては、「福田内閣の命運」のみを心配して、議員立法を指示したのではないかと疑われる。官僚の機嫌ばかりを気にしているような政治家に国政の枢要は任せておけない。 あまりにもグズグズする様は、このスピード社会には通用しない。
◆決断力のなさは、亡父・福田赳夫元首相譲りである。親子二代にわたり「グズグズ」している。亡父は、日中平和友好条約の締結に当たって、グズグズしていたのが思い出される。土壇場になり、漢学者・安岡正篤を呼んで、意見を求め、「王道と覇道」を説かれて、やっと締結を決断した。
というわけで、福田首相のことを今日から「グズラ」と呼ぼう。福田首相ではなく、「グス田首相」、がもっとも相応しい。

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朝日新聞の世論調査の結果、福田内閣の支持率が31%にまで急落している状況のなかで、「政治決断」できず、国民の多くを落胆させたことから、さらに支持率がダウンし、20%台に突入すると、福田内閣が維持できなくなると憂慮し、慌てて「議員立法」を決断したようである。
◆拙著「老害政治」(光文社ペーパーバックス)のなかで力説したが、国会議員たる政治家の務めは、「法律づくり」にある。各省庁の官僚が作った法案に賛否を示すために、起立したり、挙手したりしていればよいというものではない。賛否を表す機械ではないのである。首相に限らず、国会議員は、自ら法案をつくり、同志を集めて提案して、成立を図るのが使命であり、義務と責任を負っている。この単純なことが、長く続いた「官僚政治」のなかで忘れられていた。薬害C型肝炎被害訴訟において、これは与野党ともに怠慢の謗りは免れない。
◆それにしても、福田首相は、お粗末である。見方によっては、「福田内閣の命運」のみを心配して、議員立法を指示したのではないかと疑われる。官僚の機嫌ばかりを気にしているような政治家に国政の枢要は任せておけない。 あまりにもグズグズする様は、このスピード社会には通用しない。
◆決断力のなさは、亡父・福田赳夫元首相譲りである。親子二代にわたり「グズグズ」している。亡父は、日中平和友好条約の締結に当たって、グズグズしていたのが思い出される。土壇場になり、漢学者・安岡正篤を呼んで、意見を求め、「王道と覇道」を説かれて、やっと締結を決断した。
というわけで、福田首相のことを今日から「グズラ」と呼ぼう。福田首相ではなく、「グス田首相」、がもっとも相応しい。

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