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週末、九州各県の自然観察指導員が集まって、勉強会&交流会を行いました。
今年は、国際生物多様性年。10月には名古屋市で、『生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)』が行われることもあり、生物多様性を実感する勉強会となりました。
・有明海のプランクトンを観察し、生物多様性について考える。
・諫早湾干拓の開門調査を求める長崎・佐賀の漁師さん(松永さん、平方さん)の話を聞く。
・自然保護協会のCOP10担当の道家さんのお話を聞く。
研修会並みの内容を、しっかりと行い、生物多様性について、自然保護について、実感をした2日間になりました。
小長井町の海岸でプランクトンネットを引き、自分たちでプランクトンを採取し、それを観察する。顕微鏡を覗くのはいつ以来でしょうか?
松永さん、平方さんの話では、有明海の現状はなかなか報道されず、行政が発表した一方的な内容がテレビや新聞に流れていることを知りました。
「開門をして、元のように戻るのか?更に悪くなることはないのか?」という質問に、「時間をかけて壊された自然は、同じだけの時間をかけなければ取り戻せない」という言葉は重く、たった一瞬のできごとで閉ざされた海を元の豊かな海へ戻すためには、長い時間がかかるということ。
あの時、もっと考えていればと思いますが、有明海の再生に向けて、第一歩を踏み出す時期が遅れれば、再生までの時間もそれだけかかってしまうということ。
「行政の言うことを聞いて、海を壊す手助けをしたことを後悔している」という言葉は、とても重いものだと思います。
同じ過ちを犯さないように、もっともっと、政治に目を向け、私たち自身が考えないといけないと思いました。
『生物多様性』というのは、聞きなれない言葉なのかもしれませんが、道家さんの話を聞きながら、人類が生きていくための『未来図』を作成して実行していくようなものだと感じました。
20年後、50年後、100年後も人が豊かに暮らしていくために、本当に必要なものは何なのか?
それは決して、子供の頃にマンガで見た、木も草もない人工都市ではないと思います。
少なくとも私は、自分の子供たちにそんな日本を残したいとは思いません。
『生物多様性』や『自然保護』を考えると言うことは、家族の将来像を想像しながら家を設計するようなことで、家だけでなく、町内とか市の福祉とか、いろいろと考えたりする、そういうことがもうちょっと大規模になっただけだと思うと、少し身近に感じられますね。
地元開催の九州自然協議会。
仲間や家族の助けを借りて、こんなに充実した内容を実施できたことに、感謝の言葉しか浮かびません。
お礼のメールを書きながら、ちょっとウルウルしてしまいました。(笑)
参加してくださった皆様、お力を貸してくださった皆様、本当にありがとうございました。