ブラザーTendyの白モデルの修理を承りました。
突然ミシンが回らなく成って、はずみ車が軽く成って下糸が上がって来なくなったとの事でしたので、針板を外して確認しますと、手ではずみ車を回すと、針は上下するのに釜が回っていません。
これは最悪な状態の故障では無いかと・・・
お預かりして分解作業に掛かりましたが、Tendyは中々に、分解しにくいミシンですな。
下蓋のコードリールの取り付けコネクタも抜きにくいし、一部パーツが割れてしまっていました(動作には影響しないけど)。
天蓋の中の物入れを外すにも、コネクタ接続じゃないのでLEDの基板ごと外すしか有りません。
前カバーにつながるコードもコネクタが深い所につながっているので外すとやっかいな事に成ります。
背面カバーも取り外してようやっと問題の個所の本体右側のベルトカバーが外せます。
ベルトカバーを外すと・・・
やっぱりメインのベルトが切れていました。
モーターの回転を上軸と下軸に伝える大事なベルトです。
車で言うなら、エンジンの回転をタイヤに伝えるドライブシャフトが折れちゃった状態です。
これは本当に厄介な故障です。
新しいベルトに交換すれば良いって訳じゃ無く、ベルトを交換した後で上軸の回転と下軸のタイミングをきっちり合わせないと布を縫う事が出来ません。
それと20年以上前のミシンですので、このベルトを始め部品がメーカーさんに残っているか?
残っていたとしても、内部の部品のあちこちに、吸い込んだ埃が湿気を呼んでそこから錆が出ているところも多いです。
糸調節器にも錆が浮き出初めています。
ベルトさえ手に入れば修理は可能ですが、これだけ状態の悪いミシンに、修理代を掛けるのは、返ってお客さんに悪いような気がします。
悩むところじゃ・・・