ごじゃっぺ日記(旧、看悶日記)

京都生まれのにわか茨城県民による雑多な日記です。内容に一貫性はありませんが、どうかひとつ長~い目で見てください。

新田荘、生品神社

2010-04-04 14:03:57 | 名所旧蹟の話
カングーに乗って太田市新田の生品神社に来ました。

新田出身の有名人は、最近ならハンカチ王子として甲子園を沸かせた早稲田大学の斎藤佑樹投手でしょう。
新田は中世、新田氏の荘園です。そして新田義貞が鎌倉幕府倒幕に向けて挙兵したのがここ生品神社と言われています。時代はまさに鎌倉幕府が滅亡し、南北朝時代へと向かいます。

朱塗りの鳥居をくぐると、新田義貞の銅像があったようです。
 
残念ながら銅像は台座だけ。おそらく、戦時中に金属の供出で撤去されたのでしょう。

南朝を正当とする戦前の皇国史観では新田義貞は後醍醐天皇の「忠臣」。北朝方の「逆賊」足利尊氏に立ち向かった新田義貞は、楠木正成と並ぶ英雄とされていたのです。
勝手な想像ですが、銅像が撤去される時、「忠臣の英雄」新田義貞が再び天皇のために逆賊鬼畜米英に立ち向かう、といった宣伝がなされた?のでしょう。時代の空気として。
台座の隣の顕彰碑は中曽根元首相の書というのが群馬らしいところです。


戦前はもっと国家神道の臭いを感じさせる神社だったかもしれませんが、今では人影もない静かな神社です。社務所でおみくじといった感じではありません。
新田義貞という人物はその後の時代にも翻弄され評価が上下します。
それでも郷土の英雄であることには変わりなく、銅像が再興されていないことに少しさみしさも感じます。

内閣総理大臣中曽根康弘とデカデカと書いた(時の権力者の自己満足のような)顕彰碑を建てる位なら、銅像を再興した方がよほど新田義貞も喜ぶのでは。
そんな余所者のぼやきは知る由もなく、境内脇に満開の枝垂桜が一本。


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