一月ぶりの上高地、紅葉シーズンも終わって平湯の駐車場も車が減り、ちょっと静かになりました。朝夕の寒さを感じる季節なのですが、穂高あたりは突然寒気が入り、いつ初冠雪になってもおかしくない時期ではあります。2泊4日の山歩きから帰った翌日、ライブカメラで見る穂高の山々には白いものが写っていました(初冠雪10月27日)。「涸沢」あたりの小屋閉めは11月3日頃だそうです。
梓川沿いではまだ所々で紅葉していましたが、その下の小径は落ち葉のジュウタンです。上高地から一気に11km上流の「横尾」まで歩きます。平坦な道ですから疲れはしませんが、背中の荷物はやはりチト重い・・・
From Kamikochi to Yokoo
スタートが遅かったので今日はここで野営しましょう。立派なキャンプ場(一部河川敷!)ではありますが、徳沢と比べるとネ・・・ でも岩ゴロゴロの「涸沢」よりはネ・・・などと呟きながら平らな場所を探します。斜面で寝るといつもテントの隅へ勝手に移動しています。このMSRスキニー・シングル用テントは天井部分だけメッシュの2枚構造で内側が結露しても顔にはポタポタ落ちてきませんが、サイドは濡れ放題・・・斜面でズレてしまった顔が濡れ、あげくの果て服までびっしょり。夏だったら我慢も出来ますが秋にはもう危険です。そして、その日の気温は氷点下!睡眠時間は2時間でした、あんなにビール飲んだのに、寒さには勝てません!
初日の豪華な夕食と最近やたら早くなった撤収作業。
太陽が昇り、その熱を少しテントの中で感じる頃、すぐ横の橋を渡って「涸沢」に向かう登山者の声が聞こえて来ます。
まだ6時・・・いやもう6時、寒くて熟睡できなかったので、もう1時間シュラフの中で・・・今日は快晴みたいです。最初の予定ではここでもう1日テントを張って、空荷で「涸沢」周遊ピストンの予定でしたが、昨夜の寒さは尋常じゃありません!ここを撤収して今夜は素泊まり小屋泊と決めました。ゆっくり登っても最低3つの小屋にはたどり着けます、大丈夫・大丈夫・・・だからもう一度寝ます。
「涸沢」の紅葉はすっかり終わっていました、それと引き替えに静けさは取り戻していました。「涸沢ヒュッテ」は既に小屋閉めの準備に入っていましたからテラスの売店などは閉鎖、冬の10m近い雪の重圧に小屋が耐えられる様、この1週間で建物の外側をすべて板で覆い、室内は「筋交い」を入れます。
屏風岩近くの、ちょっと遅れて紅葉の木の下から「燃える様な赤」を・・・
今度来る時は「釜トンネル」から歩いて真冬の上高地? そんな根性ボクには無いと思う・・・