「紙貼り突入」編
生地完の機体を前に、さてこの機体どんなデザインに・・・・パソコン内で膨らむ空想の世界。しかしそんな時素晴らしい発色とコントラストが絶妙な機体の写真を見てしまう。
うーーーっ・・・ この顛末は近日中にお知らせする事にして。
パソコンのプリンター印刷でピーナッツ・クラスの模型で使う皮膜紙にどんな色でも印刷出来ると思うのは大間違い、思っていた色とは微妙に違う色相、彩度、明度。どれも近い色なんだけどプリンターの作り出す色は薄い紙の上では表現力が弱く、その上隠蔽能力を上げると妙に暗くなってしまったりして・・・
ダークな色の迷彩色なんかでしたら何とかごまかせますが、明るく薄い色になればなるほどその色合いを決定することが難しくなります。しかも下地にドープ処理なんかされた紙ではインクの乗りも悪くもっと難しくなります。そんな時先程の「発色の素晴らしい機体」を見てしまうと手が止まってしまうんですネ。
そこで今回は何も「現代文明の力」は使用せず原点に戻って昔ながらの原始的な紙貼り飛行機の手法でやってみることにしました。染めた紙を切り取って白の上に貼りあわせる事でエアーブラシやプリンターを使わず、ドープと水性のりだけで攻めてみます。
プリンター印刷で行えば実に簡単な作業ですが、色が滲んでしまったりだんだん薄くなっていく部分が上手く出せるかどうかは何枚も出力して現物を見てみないとわかりません。印刷に比べれば確かに重くはなりますが遥かに表現力にインパクトがあります。
これが今後何かの役に立つかどうかは別として・・・
こんなの久しぶりですからちょっと緊張しますが、その分違った面白さも味わえます。
てな、前置きはこれくらいにして、紙の準備が出来たら「恍惚の世界」が始まる訳であります・・・
ベースの白はドープ処理の無塗装、その上に一番濃いブルーはエサキの新色、その色を基準にして薄い色の紙を作ります。それを細切りにしてドープで貼りつけて行きます。下地に使った白の紙と貼り合わせるブルーの紙はメーカーと種類が違いますから当然乾燥した時には伸縮率も違ってきます。どの程度引っ張って貼り合わせるかを練習しておかないと部分的に引きつった状態になってしまい醜くなります。
ストライプの巾は同じにするとどうも感触が良くありませんので微妙に変えてみます。そこで何本も試験的に切り刻み雰囲気を確かめてみます。色が薄くなるに従って同じ巾を貼るよりましかな?って事で少し広くすることにしましょ。
胴体に取り付けて感じを見てみます。
先尾翼も主翼とは巾を変えて全体に広くしました。
残ったストライプで胴体にも、でも翼の印象が強くてなんだか貧弱・・・
そこで色違いの暖色で攻めてみます。
これで少しは均整が取れるようになりました。
全体のバランスを見てみます、こんなもんでしょ・・・
折角ですからちょっとレタリングなど貼りつけて遊んでみます。実は一番難しかったのがこの部分、薄めたアクアピットで細切りの文字が炭火で焼いたスルメみたいにメロメロになっちゃいましてもう大変!
でも何とか紙貼り終了でございます。