西太后が巨額を投じた中国では最も完全に保存された大型皇室庭園、世界遺産の頤和園(いわえん)です。
清時代の乾隆帝が1570年に造園しましたが、1860年の英仏連合に破壊され、その後、西太后が再建しました。
仏香閣を望む昆明湖のほとり、足漕ぎボートを楽しむ人たちがたくさん見られました。
乾隆年間に鋳造された麒麟の像、龍の頭、獅子の尾、牛の蹄、鹿の角をもち、体は鱗と甲羅で覆われた伝説中のめでたい獣で、悪を鎮め魔除けの作用があるとされています。
西太后の居室だった楽壽堂の前ではふたりの老婦人がそれぞれの息子さんらしい人に記念写真を撮ってもらっていました。
長さ728mの回廊の柱の梁には、孫悟空や三国志など、歴史や神話などをモチーフにした絵が描かれています。
美しく設計された湖に沿った道を行くと、
溥儀を連れた西太后が船を着けたといわれる雲輝玉宇です。
道路に沿って設けられた石の道にはデザインされた昆虫や花などがさりげなく配されていました。
世界遺産の修復はいろんなところでされていて、極彩色の建築当時の面影を留めているものが多いのですが、こうしてそのままの古びたままのところもあり、なんだかほっとしたりもするのでした。
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このたび訪れた6つの世界遺産の紹介は今日で終りですが、途中立ち寄った天安門広場や盧溝橋、北京動物園など、世界遺産ではないところもシリーズでアップの予定です。
ただ、近頃出番のないくーたんがご機嫌斜めのようすなので、2~3日登場してもらって、その後、再開します。