「夜墨水を下る(服部南郭)」の福祉吟詠(私の造語)に沿った
5回連載の第2回目です。
第2回目は、②作者の気持ち・詩の心を吟道範典から転記させて頂きます。
夜墨水を下る 服部南郭
金龍山畔 江月浮ぶ 江揺ぎ 月涌いて 金龍流る
扁舟住まらず 天水の如し 両岸の秋風 二州を下る
読み
きんりゅう さんぱん こうげつうかぶ こうゆらぎ つきわいて きんりゅうながる
へんしゅう とどまらず てんみずのごとし りょうがんのしゅうふう にしゅうをくだる
詩のこころ
美しい墨田川の夜景です。作者は小舟に揺られて、波にくだける月影を追いながら、
流れを下る爽快さを味わっています。
金龍山:::隅田川のほとりにある小高い山で、聖天様が祭ってあります。
扁舟:::小さな舟
住まらず:::水の流れに従って、とどまることがなく
天水の如し:::大空もまた水のようで空とも水とも解らない
二州:::武州と総州、江戸時代墨田川は武蔵国と下総国の境界でした
「詩のこころ」の動画をご覧下さい。
第2回目の「詩のこころ」を終わります。
第3回は独吟を公開します。一週間お待ち下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます