従軍慰安婦問題と『風俗嬢』を一緒くたに論じて、双方の心をズタズタにした
すなわち「女性の人権を踏みにじった」橋下徹氏の発言について、橋下氏は
「大誤報をやられた」「日本人の読解力不足」「バカ」「頭が悪い」……
と、報道機関に責任転嫁してきました。
これに対して、昨日は朝日新聞が、今日は毎日新聞が反論しています。
「誤報」の指摘あたらない
朝日新聞大阪本社社会部長
朝日新聞 - 2013年5月29日(水)
慰安婦発言「誤報」の主張:橋下氏に反論する
=大阪本社編集局長 若菜英晴
毎日新聞 - 2013年05月30日(木)
これらの反論の一部を引用してみます。
*****************沖縄の地方紙、琉球新報の18日社説はこう書いている。
「『海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロール』するはけ口として、生身の女性をあてがおうとする発想そのものがおぞましいのだ」「(戦時中)『慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる』と述べたが、『分かる』はずがない」「沖縄の代弁者であるかのように装うのはやめてもらいたい」。同感である。
橋下氏は後に「風俗業発言」は撤回したが、文脈から伝わったのは、従軍慰安婦問題の見解や歴史認識以前の、橋下氏の人権感覚、人間観ではないだろうか。
国内外に批判が広がったのもこの点にある。
報道批判は責任転嫁だ。ましてや、「日本人の読解力不足」との指摘はあたらないし、「他国も同じようなことをした」との主張は論点のすりかえと映る。
「バカ」「頭が悪い」……。橋下氏はツイッターで毎日新聞や批判的なメディアに対してこのような言葉を繰り返しぶつける。政治家であるならば、冷静で吟味された言葉で語るべきだ。
(以上、毎日新聞・大阪本社編集局長 若菜英晴)
そのような情勢の中で、お膝元と云うか、橋下氏の牙城であった大阪市議会が、
橋下氏の「問責決議案」を可決しようとしています。
そこで橋下氏が対抗手段を打ってきたのが「辞職しての出直し市長選挙」でした。
「今、選挙になったら困るだろう」と足下を見てのいつもの恫喝と脅迫です。
橋下氏問責なら出直し選
松井知事が表明 参院選と同日も
(産経新聞) - 2013年5月30日(木)15:02
このブログ記事を書き始めた時点では、「可決の見込み」だったのですが、
今、Twitterのニュースを見てみると、公明党がこの恫喝に恐れをなして、
問責決議案に反対を決めたとのこと。 日和見主義公明党らしい対応です。
橋下市長問責、否決へ
第2会派の公明が反対
47NEWS - 2013年5月30日(木)18:08
と云う訳で、「問責決議案可決へ」のリンクと引用は、削除しました。
*******************************************
(左のアイコンをクリックして
もらえたら嬉しいです)
*******************************************
以下、朝日・毎日の反論をWeb記事に公開された範囲で紹介します。
「誤報」の指摘あたらない
朝日新聞大阪本社社会部長
朝日新聞 - 2013年5月29日(水)
朝日新聞知的財産管理チーム様より著作権侵害が行われているとの
お問い合わせがgoo事務局にあったとの指摘により、引用記事削除
慰安婦発言「誤報」の主張:橋下氏に反論する
=大阪本社編集局長 若菜英晴
毎日新聞 - 2013年05月30日(木)
日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が、従軍慰安婦を巡る発言の報道に対し、「誤報だ」と繰り返し主張している。本紙に関しては、具体的にどの記事を指しているのか定かでないが、「自分の真意を伝えないメディアの報道がおかしい」という趣旨のようだ。
【橋下氏慰安婦発言】記者団との一問一答(要旨) 経過を振り返る。今月13日に問題の発言があり、本紙は同日夕刊最終版(大阪発行)から報道した。大阪発行の14日朝刊では、沖縄の米軍に「風俗業活用を」と話したことも含めて記者団との一問一答を掲載し、ネットでも公開した(毎日jpに一問一答記事を掲載)。橋下氏は14日、自身のツイッターで「かなりフェアに発言要旨を出している。毎日の一問一答がある意味全て」と書き込んだ。しかし、17日の囲み取材で「大誤報をやられた」と語り、メディア批判をさかんに展開し始めた。
橋下氏は「メディアは一文だけ聞いてそこだけ取る」「文脈をきちっと取って報道すべきだ」と言う。では、14日の一問一答全体や文脈から何が伝わったのか。沖縄の地方紙、琉球新報の18日社説はこう書いている。
「『海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロール』するはけ口として、生身の女性をあてがおうとする発想そのものがおぞましいのだ」「(戦時中)『慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる』と述べたが、『分かる』はずがない」「沖縄の代弁者であるかのように装うのはやめてもらいたい」。同感である。
橋下氏は後に「風俗業発言」は撤回したが、文脈から伝わったのは、従軍慰安婦問題の見解や歴史認識以前の、橋下氏の人権感覚、人間観ではないだろうか。国内外に批判が広がったのもこの点にある。「報道で正反対の人物像・政治家像が流布してしまった」と橋下氏は言う。しかし、流布した原因は橋下氏の発言、言葉そのものにある。報道批判は責任転嫁だ。ましてや、「日本人の読解力不足」との指摘はあたらないし、「他国も同じようなことをした」との主張は論点のすりかえと映る。
「バカ」「頭が悪い」……。橋下氏はツイッターで毎日新聞や批判的なメディアに対してこのような言葉を繰り返しぶつける。これにはいちいち反論もしないが、政治家であるならば、冷静で吟味された言葉で語るべきだ。荒っぽい言葉を「本音」ともてはやすことは、人を傷つけるだけでなく、国益も損なうことを今回の問題は示している。
*******************************************
(左のアイコンをクリックして
もらえたら嬉しいです)
*******************************************
橋下氏問責なら出直し選
松井知事が表明 参院選と同日も
(産経新聞) - 2013年5月30日(木)15:02
慰安婦発言などで市政を混乱させたとして日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長に対し、大阪市議会で問責決議案が提出される見通しとなったことを受け、維新幹事長の松井一郎大阪府知事は30日、「問責決議は市長を辞めろということ。出直し市長選を行い、民意を問わなければならない」と述べ、橋下氏が出直し市長選を検討していることを明らかにした。
選挙の時期については、7月21日に投開票が行われる見込みの参院選と同日選になるとの見方を示した。松井氏は自ら知事を辞任してのダブル選に持ち込む考えはないという。
府庁で記者団の質問に答えた。松井氏は「問責というのは市長の役割を果たしていないという話。審議に応じるに値しないということになれば、その判断を市民のみなさんに聞かなければならない」と指摘した。また「(橋下氏とは)絶えず連絡を取り合っており、政治家として価値観は一致している」とも述べた。
問責決議案は自民、民主系、共産の3会派が30日午後に開かれる市議会本会議に提案する方針を固め、公明も賛成の意向を示し、可決する見通しになっていた。しかし、同日午前の松井氏の発言を受け、市議会会派間では「決議案から問責の言葉を削るかどうか」などの調整協議が行われているという。
第1会派の大阪維新の会は反対する方針を示している。問責決議には法的拘束力はないが、可決されれば、戦後初となる。
「問責可決なら橋下市長辞職 出直し市長選」
(NHKニュース) - 2013年5月30日(木)12:15
大阪市の橋下市長のいわゆる従軍慰安婦の問題などを巡る発言を受け、大阪市議会の野党会派は、橋下市長の問責決議案の提出を検討しています。これについて、大阪府の松井知事は記者団に対し、問責決議案が可決された場合、橋下市長が市長を辞職し、参議院選挙と同日に出直しの市長選挙を行うことになるという認識を示しました。
橋下市長問責、否決へ
第2会派の公明が反対
47NEWS - 2013年5月30日(木)18:08
大阪市議会の自民会派などが提出する日本維新の会共同代表の橋下徹市長の問責決議案が否決される見通しとなった。第2会派の公明が30日午後、本会議に先立ち、反対に回ることを決めた。
問責決議案は、従軍慰安婦発言などで市政を大きく混乱させたとして、橋下氏に「猛省を促す」内容。自民、民主系、共産が市議会に共同提出する運び。
公明は当初、賛成する方向だったが、日本維新幹事長の松井一郎大阪府知事が30日午前、問責決議が採択された場合には、橋下市長が辞職し参院選に合わせた出直し選挙となると言及したことを受け、方針転換した。
【共同通信】
橋下市長への問責決議案、否決へ
出直し市長選は回避
朝日新聞 - 2013年5月30日(木)17時5分
朝日新聞知的財産管理チーム様より著作権侵害が行われているとの
お問い合わせがgoo事務局にあったとの指摘により、引用記事削除
*******************************************
(左のアイコンをクリックして
もらえたら嬉しいです)
*******************************************