30年前を思い出しているうちに、250ヤード男のことを思い出した。
友だちの友だち・・・というふうに遠回りに知り合って、何回か、いっしょにラウンドしたり、練習場に行ったりしたことがあった。
カレもまたゴルフに取りつかれた男だった。
カレについて覚えているのは二つある。
一つは250ヤードにこだわっていたということだ。
練習場に行くと、正面の250ヤード表示に当てることにこだわっていた。
まるでバッティングセンターと勘ちがいしているようだった。
競争が始まる。
ワタクシもその頃はときどき250ヤードにブチ当てていた。
ものすごいオーバースイングだったからだ。
当たるか、外れるかのカケみたいなスイングだった。
で、たいていワタクシが勝った。
カレはものすごく悔しがった。
もう一つはカレは賭けゴルフをしたがったことだ。
1ホールごとに100円ずつ賭ける。
ドローなら持ち越しだ。
これもたいていワタクシが勝った。
ワタクシはケッコ~昔から賭けに強いのだ。
勝った分は昼のビール代にしておいた。
1年後、カレは遠くに転勤していった。
その後、一度も会っていない。
カレはゴルフを続けているだろうか?