夜中から朝方に掛けて、激しい雨が降った。
家の中にいても、縁側の屋根に降り付ける雨音は、大きかった。
「海は時化ているだろうな」
雨が小降りになった、昼前に海を見に行った。

いつも、ウネリの状況を知るための判断場所にしている猪崎鼻は、波飛沫が高かった。
山王浜方向に、ウネリが回り込んでいる。
「ウネリがありますね」
「波飛沫が上がっちょったな」
「明日は、厳しいかもな」
「やっぱり、風が出てくるかな」
いつもの様に、風の心配から始まる。
明日のお客様とも、風の心配から話を進める。
「出るだけは出てみようと思っています」
「風や波は、どうですか」
「風は強くなる事も、予想しています。風が出てきたら、その時点で判断しましょう」
4月も半分以上が過ぎたけれど、数回しか船を出せていない。
「去年は、少々の風でも出ていましたね」
去年の状況は、船が出せていた。
今年は時化続けで、風が止まらない。
天候の変化が、やはり、気になる。