夜明け前から、北東の風が吹いている。
「海は、もっと吹いているかな」
ポイント選びをどうするか、出船前から迷った。
早い時間に、北東の風が強くなる予報になっている。
「朝間詰勝負ですね」
沖のポイントを目指して、船を走らせる。
既に、ウネリが出始めている。
ベイトを探して、流すポイントを決める。
ベイトの高さは、多い所では、海底から20メートル位立ち上がっている。
当然、何かが付いているだろうと、期待するが…。
コースを変えて、船を流すが、中々、アタリが出てこない。
海底付近を探ると、何かがバイトして来るが、針掛かりしない。
「乗ったかな」
アタリを捕らえたと思っても、途中で針が外れる。
なかなかの苦戦を、強いられる。
そんな中に、何かが針掛かりしてきた。
「ゆっくり、巻き上げてくださいね」
慎重に巻き上げて行く。
姿を見せたのは、真鯛。
まずまずの真鯛が、上がって来た。
元気を出して、仕掛けを入れて行く。
今度は、ハガツオの子供たちが、ヒットし始めた。
別の群れでは、鯖子、鰯が針掛かりしてくる。
アタリを捕るのに、苦戦した。