海に掛かる虹は、朝日に映えて綺麗だった。
虹の端から端が、綺麗に見えた。
釣りの海に戻ると、濁りが広がっていた。
アタリが来ても、食いが渋く、途中で針が外れる。
朝間詰めは、ウネリも高く、船が大きく上下動する。
また、下潮が速くて、2度目の着底が取りにくい状況にあった。
過去に余り記憶のない長雨の影響が、色々な処に出ているようだ。
そんな中でも、Sさん、Kさん、Oさんが粘りを発揮。
昼からの天候が変わるのを予測して、沖合のポイントを攻めていく。
浅場は、濁りが強く、ベイト反応が小さい。
「アタリが出ませんね」
「時化る前に、深場に行きましょうか」
沖からは、潮目が次々に入る上り潮だったが、活性がイマイチ見られない。
沖のポイントでは、良い感じのベイト反応が出ていた。
直ぐに仕掛けを入れていく。
ベイトの正体は、25センチクラスの真鰺と鯖だった。
仕掛けを入れると、途中でヒットしてくる。
気持ちとしては「何か大きな魚が居るはず」と、ベイト反応の中を攻めていく。
キジハタが、ヒットする。
強烈なアタリもあった。
竿先が、海面に向かって、大きく曲がる。
「真鯛かも」と、やり取りに元気が出るが…。
針が外れる。
アワセを、しっかりと入れるのだが、食いが浅いのだろう。
昼前の11時過ぎると、南東の風が強くなってウネリが高くなってきた。
浅場にポイント移動する途中からは、雨雲も出てきた。
南よりの風が出ると、直ぐにウネリが高くなる。
1時間ほど早く、午後便のお客様と交代する。
午後になると、大きな雨雲が広がってきた。
大島が見えなくなるくらいの、雨が降り始めた。
強い雨を降らせる雨雲が通過するのを待って、船を出す。
午後便の狙いは、夕間詰めのタチウオ。
それまでの時間は、ウネリと風を避けて、ロックフィッシュから入る。
南よりの風が一段と強くなり、ウネリ高くなっている。
沖には出られない。
南よりの風を避けられる岩場で、アカハタを狙う。
小佐治さんが、アタリを捕らえる。
やはり、竿が曲がると、気持ちがワクワクしてくる。
堀部さんも、アタリを捕らえる。
上がってきたのは、アカハタ。
アラカブも、ヒットしてきた。
清水さんも、強いアタリを捕らえるが…。
口惜しくも、針はずれ…。
ゴンゴンと、アタリが来るのだが、掛かりが悪い。
夕間詰めになると、雨が激しく降り始めた。
山手では、雷も聞こえる。
タチウオに、切り替える。
海底付近に、ベイト反応が出るが…。
アタリが出てきたのは、中層アタリだった。
清水さん、小佐治さんにアタリが来るのだが、針に乗らない。
堀部さんが、アタリを捕らえた。
中層に出てくる、小さなベイト反応に付いていた。
しかし、雨雲レーダーで確認すると、南西から大きな雨雲が近づいている。
雨雲が黄色く、色付けされている。
「残念ですけど、引き上げましょうか」
雷と、大雨を警戒して、帰港した。