夜明け前のタチウオは、型が良かった。
ベイト反応は小さく、アタリも渋い。
なかなか針に、掛からない。
萬徳さんにヒットしたタチウオも、アワセのタイミングを図り、しっかりと合わせた。
指5本クラスの良型だ。
海面近くに姿を見せる、タチウオも居た。
その姿も、可成りの良型に見えた。
竿が大きく曲がる引きが来るのだが、途中での針はずれは、食いの渋さを表している様に感じた。
沖合の潮の流れは「釣りにならない…」と、思わず言葉が出る3ノット近い上りの激流。
かめや釣り具都城店の津中さんの指導の元、深場での生き餌釣りの予定だった。
生き餌の鯖や鰯等は、現地で調達する。
魚探に出てくる反応を見て、サビキ仕掛けを入れる。
手頃な鯖や、鰯が、複数で針掛かりしてくる。
生き餌の準備までは予定通り、上手くいっていたのだが…。
何とも、3ノット近い激流にビックリ。
生き餌を弱らせず、針付けする要領。
仕掛け作りから、棚取り、錘の調整等々、初生き餌釣りの前に、その要領を教えて貰う。
指導を受ける高瀬さん達も、真剣に聞き入る。
しかし、遺憾ともし難い激流に大苦戦を強いられる事になるのは、予想外だった。
流れが速いといけないと思い、大潮は外したつもりだった。
南東の風も強くなり、ウネリも出てきた。
仕方なく、場所を大島の内場に移動する。
内場の流れは、この時点では1ノット前後と、緩い流れになっていた。
南東の風に押されて、ウネリも出ていた。
水深50メートル近辺に、ベイト柱が出ていた。
そこから、船を流していく。
棚取りに気を付けながら、流していく。
船首で、萬徳さんがジギングで、ベイトの中を攻めていく。
津中さんの竿に、アタリが来た。
内場に入り込んだ処で、ドラッグ音が鳴った。
獲物が船底に入り、なかなか出てこない。
「鮫か…」
予想通り、大きなハンマーヘッドだった。
この後、内場でも流れが2ノットになった。
潮の速さが、急変する。
「今回は、諦めましょうか」
3ノット近い流れに翻弄され、口惜しい思いが残る。
「次回の機会に、リベンジしましょう」
生き餌を弱らせずにセットする要領は、教えて貰った。
次の機会に、期待したい。