奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

8.15~未来への課題

2012-08-15 | 心詩~こころうた・世
なぜ 同じ人間同士が
争い
傷つけ
奪いあうのか

授かった命を
いたわりあう生き方では
だめなのか

与えられた恵みを
分けあう生き方では
だめなのか


人種を理由に
国を理由に
なぜ人は
争い続けるのか

他者を攻撃し
他者から奪い
勝利を錯覚する

それこそが
人間の浅ましき本能か



過去は 反省することしかできないが
未来は 阻止することもできる

過去を悔やみ
本気で怒れる者たちの力で


核のない世界
兵器のない世界
戦争のない世界

本当の平和は
人の意識が作り出すもの

心の中に隠し持つ
武器をすべて捨て去って

NO MORE いじめ

2012-07-21 | 心詩~こころうた・世
人間の心は
どこまで残酷に
なれるのだろう

もはや
「いじめ」という
範疇を超えた
人を死に至らしめる
虐殺行為

しかも
己の手は
汚さずに


私をいじめていた
クラスメートたちは
今も 何くわぬ顔で
この町に暮らしている

いじめを裁く
法律も 時効も
どこにも存在しない
時の流れとともに
その事実さえも
抹消されていく

残るのは
傷付けられた者の
痛みの記憶だけ

彼らは
罪の意識さえもなく
いじめを楽しんでいた
あの頃と同じ心で
大人になり
人の親となったのか

残酷さは
遺伝するのだろうか
彼らの子孫も
誰かを傷付けて
優越感に浸る人間と
なっているのだろうか


いじめられた人間が
自分の命を絶つことは
敗北以外のなにものでもない

いじめた人間は
罪悪感など微塵も感じず
死角に隠れて
また 別の「獲物」を
探すだけなのだから

卑怯者のために
くれてやる命なんて
ただのひとつも ない


どうすれば
「いじめ」はなくなるのか

どうすれば
敵視ではなく協調で
他人と接することができるのか

どうすれば
人は 他人を
自分自身のように愛せるのか

どうすれば
謂れなき攻撃に屈せず
戦うことができるのだろうか──


どうか
諦めないで
終わりにしないで

方法は
きっと あるはず

強くなるための逃避なら
いつか かならず
君の誇りとなるはずだから

嘆かわしき世界よ

2012-07-08 | 心詩~こころうた・世
この世界では
いったい なにが
真実なのか

私の中の真実と
目の前にある現実との
限りない 乖離

この世界は
こんなにも
澱んだ色をしていただろうか


弱者が虐げられ続ける社会
被害者だけが泣き寝入りの法律
要領のいい人間だけが生き残れる
という 作り上げられたシステム

強者は弱者を餌食に肥え太り
弱者は強者に人生を奪い尽くされる

なぜ こうなったのか
なぜ そうなってしまうのか


「人権」という言葉の
なんと軽々しい響きか

それさえも
一人一人に平等には
与えられぬものなのか
一部の支配者が牛耳り
好きにしてよいものなのか


どうすれば
人の世は
変わるのだろうか

不適切な未来

2012-06-28 | 心詩~こころうた・世
世界は おそらく
用意された未来に向かって
動いているのかもしれない

どれだけの人間が
それを望まぬとしても

どれだけ その未来が
間違っているとしても


その未来は
誰が用意したものなのか

神の意思?
宇宙の摂理?

いいえ
それらとは別の

人間のエゴが用意した
無理矢理 軌道修正された
不適切な未来


その未来は
人間らしい生活を奪い
人間社会の秩序とモラルを
根こそぎ奪い去っていくだろう

その未来では
すべての価値が失われ
人は 生きる意味さえも
見失ってしまうだろう


私たちに
食い止める手段(てだて)などない
ひとりひとりの力は
あまりにも無力だ

私たちは
権力という魔物の前に
屈服するしかない


私の中に棲む
非力な戦士よ
その奥に滾らせる怒りを
どうか眠らせるな

歪められた世の中で

2012-04-28 | 心詩~こころうた・世
己の行動に責任も誠意も失われ
同じ過ちを繰り返す
いとも容易く失われていく命
なぜ人は こうなってしまったのか

究極の選択を強いられる時
誤った道を人は突き進む
決定権はいつも
当事者ではない 外の者たち


本当に守るべきものは
きっと誰もが分かっている

堕落した意識と
私利私欲が頭をもたげた時
人は正義に目を閉ざし
闇へと続く道を選ぶのだ


止めることはできないのか
暴走する人間の心を
踏み外していく人の世を


未来は不安の代名詞のよう
頭に浮かぶヴィジョンは
いつも灰色の悲惨な妄想

今日を生き延びられたのは奇跡
明日の命を保障するものなど
どこにもないのだから


数億が生み出すうねりの中に
飲み込まれてしまうな

「名もない」人間など
一人もいない
誰が奪っていい命など
ひとつもない

命と平和について

2011-08-07 | 心詩~こころうた・世
蝉の声を聞きながら
遠い日の この国の惨事に
思いを馳せる

人と人が 命を奪い合っていた
そして 罪もない民たちが
たくさんの血を流し 死んでいった

ぐうの音も出ないほどに痛めつけられ
この国は 戦争を放棄した
同じ過ちは繰り返さぬと誓った

でも 今も自衛という名のもとに
この国は 武器を手放すことができない

それは この地球(ほし)から
戦争がなくならないから

人間は 他人の惨状からは
何も学べない生き物なのか

どれだけの町が瓦礫に変わり
どれだけの人々が血の涙を流せば
人間は自分の愚かさに気付くのだろう

命の尊さを第一に考えるなら
国境や思想の隔たりなど
心を遮る障壁にはならないものを

祈ることしかできないけれど

2011-06-12 | 心詩~こころうた・世
あの日から3ヶ月
私は何をしてきただろう

今も苦難の中で
必死に生きようとしている人たちがいる

私は時の流れの外側から
その片鱗を垣間見ることしかできない

何もできない自分の
もどかしさに身悶えながら


この国の未来は
私たちの未来は
どこへ向かっていくのだろう

天に翻弄され
愚かな政(まつりごと)に翻弄され
名もなき民のささやかな生活は
いとも容易く その形を変えてゆく

これ以上 何も失いたくない
贅沢なんて望まない
両手に収まるくらいの 幸せで充分

だから…… もう何も奪わないで
私には そう祈ることしかできないけれど

矛盾

2011-05-06 | 心詩~こころうた・世
エコバッグを持参して
過剰包装された商品を購入する矛盾

自然の美しさを求めながら
足元のごみ屑には無頓着な矛盾

健康被害を謳いながら
煙草を作ることも 吸うこともやめない矛盾

世の中を便利にするための技術の進歩が
誰しもが適応できない複雑な世の中へと作り変えている矛盾

生活を豊かにするためのお金というものが
貧富の差を生み 人の手を汚させる矛盾

家族を守る頑丈な家が
大地が揺れた瞬間 凶器と変わる矛盾

動物を保護するという思い上がりと
家畜を処分するという傲慢の矛盾

飽食の国の乙女たちが痩せる努力をしている陰で
飢餓の国の子供たちは痩せ衰えて命を落としている矛盾

正義を行う手段が
いつの世も戦争であり続ける矛盾


いったい、何がしたいんだろう
いったい、何を信じているんだろう

人間というものは

これから考えるべきこと

2011-04-12 | 心詩~こころうた・世
まだ 足りないというのか
容赦なく暴れ狂う 地の魔物よ
一体 どれだけの犠牲を払えば
私たちを許してくれるのか

人間は 成長という名のもとに
容赦なく地球の姿を
変えてはこなかっただろうか

人間の糧となってくれる家畜の命を
病気になったからと十把一絡げに
容赦なく奪ってはこなかっただろうか

貴いのは人間の命だけか
目指す先にあるのは 本当に大切なものなのか
思い上がった人類への
これは警告ではないのか

今 気付かなければ
今 変わらなければ

過去を教訓に学んでいけるのも
また 人間なのだから

失望

2011-04-05 | 心詩~こころうた・世
知らない場所で
つまらない大人たちが
ぼくらの善意(こころ)を
裏切っている
信じられない
魂が怒る

信頼される者とは
強い力を持つ者ではなく
ぼくらの希望(こころ)を
奪わない者をいうんだ
信じさせてほしいだけ
魂が叫ぶ