奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

五里霧中

2014-12-26 | 心詩~こころうた・己
嘆いて過ぎても一日
楽しんで過ぎても一日

しかし その
楽しむということが
今の私には
ひどく難しい

「から元気」というやつにも
限界はある
「なんとかなる」という呪文にも
効力のない現実がある


物質的失望と
精神的失望と

現在(いま)に足場を固められぬまま
未来の居場所をいかに築けよう


何故 何ひとつ
我が身を守る
武器とならないのか

防具も持たず
ただ玉砕のために
生きた歳月であったのか

生きることに不器用とは
かくも無様な姿であるものか──


成功者を妬み
誹謗する者に
なる事は望まず

己が人生を
さめざめと悲観する者に
なる事も望まず

ただ与えられた運命を
粛々と受け入れ
どんなに不自然な世の中も
そういうものであるのだと
淡々と日々を全うする

そのような不動の者に
なれるものならば────