山田風太郎さんの佐々木道誉本「婆沙羅」
薄い本だけど、読み応えありました(^^)
面白かったよおo(^0^)o
今まで「魔界転生」「妖説太閤記」「忍法帖」シリーズをいくつか読んでいますが、
そのテイストもしっかり残したまま、太平記の世界!!
つくづく作家さんの個性ってすごいと思います。
そういう味のある作家さんって憧れです。
本当に、山田風太郎さんにかかれば、真言密教の秘法のアヤシイこと…(^^;)
この本だと、道誉がすべての黒幕的に、朝廷も足利尊氏・直義兄弟も、高野師直・師泰兄弟も、
それと分からぬよううまく操って、つぶしあうのを愉しみつつ、自分の地位を守り通した…ような、
本当にヒトを食った男に書かれています。
まぁ、実際うまく立ち回ったのは事実だと思いますが、黒幕…ってことはないでしょう。
そこは小説の面白さ(^^)
でも、太平記後半の「観応の擾乱」と呼ばれる、
直義と師直の政争、尊氏と直義の兄弟間の争いをはじめとする、
南朝やそれぞれ派の武将を巻き込んだ、壮大な内部争い(?)は、
本当に悲劇的で、なんで~と思わずにいられないです。
このあたり、過去に読んだ密教系の本で、
後醍醐天皇の南朝方が、足利一門・幕府の調伏の密教秘法を行いつづけた結果
…というようなことも書かれていました。
そもそも後醍醐天皇の護持僧、文観は、鎌倉倒幕の時も、天皇の命令で、
関東調伏の祈祷をしていたんですもんね。
これが鎌倉幕府にバレて、天皇も文観も流罪になったりしていますが、
結局、倒幕成ったのだから、たいしたものです。
そしてその文観は、後醍醐天皇の死後もまだ生きていたようなので、
正直、上記の説もなんとなく私はありそうな気がします。
平安以来、このころはまだ僧侶の仕事って鎮護国家のための秘法でしたから。
…と、こんな話は当然「婆沙羅」にはありませんが、こういう暗黒面のドロドロ感は十分伝わってきます。
先に読んだ、北方謙三さんの「道誉なり」とはまたかなり違ったテイストで、
どちらも大変面白く読みました。
薄い本だけど、読み応えありました(^^)
面白かったよおo(^0^)o
今まで「魔界転生」「妖説太閤記」「忍法帖」シリーズをいくつか読んでいますが、
そのテイストもしっかり残したまま、太平記の世界!!
つくづく作家さんの個性ってすごいと思います。
そういう味のある作家さんって憧れです。
本当に、山田風太郎さんにかかれば、真言密教の秘法のアヤシイこと…(^^;)
この本だと、道誉がすべての黒幕的に、朝廷も足利尊氏・直義兄弟も、高野師直・師泰兄弟も、
それと分からぬよううまく操って、つぶしあうのを愉しみつつ、自分の地位を守り通した…ような、
本当にヒトを食った男に書かれています。
まぁ、実際うまく立ち回ったのは事実だと思いますが、黒幕…ってことはないでしょう。
そこは小説の面白さ(^^)
でも、太平記後半の「観応の擾乱」と呼ばれる、
直義と師直の政争、尊氏と直義の兄弟間の争いをはじめとする、
南朝やそれぞれ派の武将を巻き込んだ、壮大な内部争い(?)は、
本当に悲劇的で、なんで~と思わずにいられないです。
このあたり、過去に読んだ密教系の本で、
後醍醐天皇の南朝方が、足利一門・幕府の調伏の密教秘法を行いつづけた結果
…というようなことも書かれていました。
そもそも後醍醐天皇の護持僧、文観は、鎌倉倒幕の時も、天皇の命令で、
関東調伏の祈祷をしていたんですもんね。
これが鎌倉幕府にバレて、天皇も文観も流罪になったりしていますが、
結局、倒幕成ったのだから、たいしたものです。
そしてその文観は、後醍醐天皇の死後もまだ生きていたようなので、
正直、上記の説もなんとなく私はありそうな気がします。
平安以来、このころはまだ僧侶の仕事って鎮護国家のための秘法でしたから。
…と、こんな話は当然「婆沙羅」にはありませんが、こういう暗黒面のドロドロ感は十分伝わってきます。
先に読んだ、北方謙三さんの「道誉なり」とはまたかなり違ったテイストで、
どちらも大変面白く読みました。